正社員の副業は平均月収が約7万円!
前回はパーソル総合研究所の調査で、サラリーマンの10人に1人が副業に取り組み、4%の人が月収30万円以上稼いでいることをお伝えしました。
今回はサラリーマンが本業と両立させながら、将来性や夢のある副業はどんなものがあるのか、徹底考察したいと思います。
副業には時間の切り売りと資産型の2種類ある
副業の種類を見極めることが重要だ
会社勤めしながら空いた時間に副収入を稼ぐのが副業です。
サラリーマンの人生は空いた時間をどう活用するかによって大きく異なってきます。
それはなぜなのか?
この点から順を追って説明していきたいと思います。
サラリーマンに可能な副業には次のようなものがあります。
- 飲食店などのアルバイト
- 株式やFXなどのトレード
- アパートなど不動産事業
- ブログやユーチューブなどネット収益
- プログラミング
難易度は異なりますが、どれも一長一短があります。ただ、こうした副業は次の2種類に定義分けすることができます。
- 即金型副業・・早めにお金が入る→飲食店などアルバイト、株式やFXなどトレード
- 資産型副業・・すぐ収益につながらない→不動産事業、ネット収益、プログラミング
即金型と資産型の副業では、収益化のスピード感が違います。
では、どんな人に、どういう副業が適しているのでしょうか?
すぐ収入になる即金型副業のメリットとデメリット
会社と自宅の通勤途中、飲食店などでアルバイトする人は少なくありません。
アルバイトは特別なスキルがなくても、すぐにお金が入る即金型の副業です。働いた時間分だけ報酬がもらえるので、確実に収入を得ることができる点が優れている副業ともいえます。
ただ、即金型のアルバイトは、基本的に人生の時間の切り売りです。お店を辞めたり、病気で働けなくなったら収入も途絶えます。
長い期間働いても、アルバイトは不労所得に変化するわけではないので、将来的に高収入を得るというロマンには欠けているのが一般的です。
では、どんなサラリーマンに即金型副業が向いているのでしょうか?
それは借金の返済に追われていたり、現在の生活費が不足しているといった目先の現金が必要な人たちです。
将来、脱サラして、お店を持ちたい人であれば、アルバイトを通じてお店の運営ノウハウを学ぶことができるかもしれません。
しかし、目先のお金は必要なく、お店を開業する予定もない人は、お金と引き換えに人生の切り売りです。
サラリーマンが本業を大切にしたいのであれば、肉体的な疲労感も大きいので避けるのが賢明です。
不動産事業や株式・FX投資のメリットとデメリット
不動産事業のメリットとデメリット
サラリーマンの副業や小遣い稼ぎの方法として、よく登場するのが不動産事業や株式・FX投資です。
どちらも、私が早期退職前に経験した副業でもあります。その経験も踏まえた上で、メリットとデメリットを述べたいと思います。
まず、アパートなど不動産事業は物件を増やして業者に管理を任せたら、不労所得に近い資産型副業に成長させることが可能です。
私も幸いなことに、非常に良い不動産会社と出会って20年間は彼らに任せっきりで、実に楽な不動産事業を経験しました。
しかし、そうなるには物件と業者を見極める目利きが大切です。
社会問題化した「かぼちゃの馬車」や「レオパレス」のように、不人気物件や不良物件を割高で買わせ、あとは逃げてしまう悪質業者は少なくありません。
不動産事業は失敗すると、立ち直れないほどのリスクがあります。
一方で、成功すると良心的な不動産会社に管理を任せて賃貸料で生活できる夢のある副業ではあります。
不動産投資に取り組むのならば、失敗しても損失を取り戻せる若い時期に始めるのが望ましいと思います。
短期トレードは株価下落と生活の質低下に注意!
意外にサラリーマンに多いのが株式投資やFXトレードです。
証券会社に口座を開けば、あとは自宅で手軽にやれる副業なので手を出しやすのかもしれません。
しかし、トレードは負けている人が圧倒的に多い世界です。私は20年間、株式資産を保有していますが、だいぶ前にデイトレやスイングトレードは辞め、長期投資に絞りました。
長期投資は、配当を受け取り、配当の再投資で資産と配当を増やす投資戦略です。
なぜ、長期投資に絞ったのかというと、短期トレードは気分的に落ち着かないため、生活の質を低下させてしまうからです。
これは多くのトレーダーが経験している感覚だと思いますが、やはり人生は心の安定が大切です。
短期トレードはアルバイトと似ている点があります。
それはトレードしている時は収入が入りますが、休めば無収入です。
ただ、サラリーマンのなかには、アベノミクス相場に乗って大きく含み益を増やして億単位の資産を築いた人もいます。
株式投資はリスクと夢が並存しているだけに評価の難しい副業です。
将来性を感じるコンテンツ資産型の副業
資産型副業の王様はブログの収益化
ブログやサイトなどで稼ぐ副業は、自分もテレビや新聞のようなメディアを持って広告収入を稼ぐビジネスモデルです。
ブログは同じ資産型副業でも、不動産事業と違って、リスクゼロで低コストなコンテンツ資産ともいえます。
資産型副業の種類 | コスト | リスク |
アパートなど不動産事業 | 物件取得に多額の資金必要 | 空室や火事・自殺 |
株式・FXのトレード | ある程度のまとまった資金必要 | 株価や為替の相場変動 |
ブログなどコンテンツ | サーバー代程度 | リスクなし |
ブログは記事が増えるほど、Googleの評価が高まる傾向にあります。評価が高まれば、Google検索から流入する訪問者が増え、広告収入も増えてきます。
ですから、記事を書き続けるのは将来のコンテンツ資産構築に向けた作業ともいえます。
ただちに収益化はできませんが、ブログやサイトで稼ぐアフィリエイターの1割は月収100万円という調査結果もありますから、夢のある副業です。
サラリーマンにユーチューバーは向いていない!
最近注目されているYouTubeですが、勤務先の会社に理解がなければ、サラリーマンには向いていない副業です。
会社にバレたら大騒ぎになって本業さえ危うくなります。
会社にバレて、その後、伊藤忠商事を辞めたサラリーマンの話を取り上げたことがありますが、サラリーマンのユーチューブは投資とは違った意味で高リスクの副業です。
さらに、ユーチューブはブログ以上に収益化のハードルが高い分野です。2018年2月20日から収益化の条件は次の通りです。
- チャンネル登録者数が1000人以上
- 過去12ヶ月間の総再生時間が4000時間以上
有名人なら簡単にクリアーできる基準かもしれませんが、名もなきサラリーマンがこのハードルを超えるには相当な作業と魅力が必要です。
何年やっても収益化のハードルをクリアできない恐れがあるので、趣味として実践するならまだしも、ビジネスとしては相当な覚悟が必要な副業です。
スキルを身につけるならプログラミングは最も将来性あり
自力で稼ぐスキルを身につけるため、副業に取り組んでいる人が増えています。
数あるスキルの中で、私が将来性を感じるのはプログラミングです。
インターネットのソフトフェアやWeb、アプリ、人工知能(AI)などを動かすために、各種プログラミング言語を習得することで、将来的に仕事の選択肢が広がると考えるからです。
コンピュータのプログラミング(英: programming)とは、コンピュータプログラムを作成することにより、人間の意図した処理を行うようにコンピュータに指示を与える行為である。(出典:Wikipedia)
経産省が2016年に発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、IT人材が2020年に36.9万人、2030年には78.9万人不足すると推計されています。
日本にとってIT分野の人材不足が大きな問題となれば、プログラマーの重要性が増大することはあっても縮小することはないと思われます。
プログラミングは自宅でも学習できるので、若い人は将来性のあるプログラミングに挑戦してスキルを身につけておけば、資格以上に身を守る武器になるはずです。