早期リタイアには「経済合理性」の意識が不可欠!
私が早期退職を実現する際に心がけた言葉とは?
私が本格的に早期退職に向けて資産形成を考えたのは40歳前後でした。
それから15年ほどで想定した資産を形成し、早期退職のタイミングを考えました。
いまは、経済的な心配もなく、毎日、自分の好きな仕事や趣味を楽しみながら生活していますが、早期退職を胸に秘めてから10数年間、ある言葉が自分を成功に導いたと思っています。
それは「経済合理性」です。
経済合理性という言葉には、何事にも利益を優先させるといったネガティブなイメージを抱く人もいると思いますが、本来は、どんな企業でも投資効率を考える際に極めて重要な言葉なのです。
【経済合理性】投資したお金に対して利益があると考えられる状態のこと。事業を始める上での判断材料の1つ。企業にとって、経済合理性は経済的な価値基準であり、最小の投資で最大の成果を上げられるような戦略を立てる。これは、「投資<利益」、「投資<成果」を表しており、一般的には投資を下回るような利益・成果の発生する事業は避ける傾向にある。(出典:新語時事用語辞典)
個人が資産形成する際に、最小の投資で最大の成果を上げられるような戦略を立てる「経済合理性」はとても重要な指針になります。
最も理想的なのは、お金を1円もかけずに資産を増やすことです。
その理想に近いのは、ブログによる収益でした。ブログを始める際に、投資するお金は微々たるものです。
ですから、ブログで年間収入が1800万円を超えた時は、経済合理性を念頭に副業を考えたことが正解だったと思ったものです。
起業は金持ちよりも貧乏な方が成功する理由
20年前、妻が会社を起業した際にも「経済合理性」が成功の鍵となりました。
会社を立ち上げる際、必要資金を検討しましたが、考えられる最少額の資本金300万円で始めました。
いまでは多くの起業家が口にする言葉ですが、「多額のお金を使う起業は失敗する」と考えたからです。
この会社はBtoB、つまり企業相手の会社なので、小さな資本金というのもどうかという思いもありました。しかし、結果的には、資本金の少なさが倹約と努力と工夫を生んで成功の一因となったと思っています。
資金が潤沢な経営者は多額の資金を投入しがちです。
しかし、潤沢に投入された資金は何に使われるのか?
おそらく、都心一等地の立派なオフィスの家賃や経費に消えていきます。
しかし、私たちはクルマも入れないような路地裏の古びた一軒家を借りて、社員3人で事業をスタートしました。
妻が会社を切り盛りする一方で、会社員の私は給料とブログ収入で資産形成に努めました。
小遣い銭で始めたブログは年収1800万円に達し、資本金300万円で始めた妻の会社は何十倍にも成長し、最終的に私の早期リタイアを成功に導いてくれました。
こうした成功の要因となったのは「経済合理性」を常に意識したからだと思います。
つまり、最小の投資で最大の成果を上げる戦略を立てるという至極当たり前の考え方こそ重要だったのです。
家計の収入と支出にも経済合理性の考え方は重要!
「経済合理性」の重要性を再認識させてくれた1冊の本
私に「経済合理性」という言葉を再認識させてくれたのは、「香港大富豪のお金儲け 7つの鉄則」という1冊の本でした。
証券マンの筆者が香港在勤中に出会った香港の大富豪たちが常に「経済合理性」を意識していたという話ですが、様々な体験談が盛り込まれていて興味深く読んだものでした。
この本によると、香港の大富豪たちが意識しているのは次の2点です。
- 不労所得を活用するということ
- お金は経済的合理性でのみ動くということ
この本に出会うまでも、私はこうした「経済合理性」を意識してきたつもりですが、香港の大富豪たちお意識はレベルが段違いだと思ったものです。
いま、アマゾンを調べたら、「香港大富豪のお金儲け 7つの鉄則」は中古がなんと1円。むしろ、送料の方が高いくらいです。
格安の中古本を読んでみるのも「経済合理性」が高いかもしれません(笑)。
家計にも経済合理性の考え方は重要になる
「最小の投資で最大の成果を上げられるような戦略を立てる」
こうした経済合理性を意識した戦略は、家計にも重要な考え方となります。
まず、収入ですが、不労所得がない段階では夫婦共働きが最も経済合理性が高いといえます。
なぜなら、夫婦共働きは子供がいなければコストはほぼゼロです。一方で、2ヶ所から給料が入るのですから、専業主婦の家計よりは資産形成にプラスに働きます。
次に経済合理性が高いのは、ブログなどコンテンツ資産からの収益です。
なぜなら、ブログの運営は極めてコストが少なく、努力すれば、最小の投資で最大の成果が可能だからです。
ただ、注意が必要なのは、高額なセミナーやサロンに出費することです。そんなコストがあると、経済合理性は一気に低下してしまいます。
最終的に稼げなかった場合は、経済合理性と真逆の結果になるかもしれません。
私はお金を払ってセミナーやサロンで勉強するのは愚の骨頂だと考えています。
それはなぜなのか、いずれ、私の持論を書きたいと思っています。
少なくとも、私はお金を払ってブログやアフィリエイトを教えてもらったことは一度もありません。だからこそ、稼げたのだと考えています。
経済合理性の考え方は支出にこそ重要だ
私が経済合理性に照らして最も注意しているのは不必要な保険料を支払うことです。
分かりやすく言えば、新卒で就職したばかりの会社員が多額の生命保険に毎月保険料を支払うような行為を避けるということです。
私が必要だと考えている保険は、次の二つだけです。
- 自動車の任意保険
- 自転車の賠償保険
いずれも、他人を傷つけたら、人生が終わるような多額の支出が必要になります。それの賠償金を保障する保険です。
余裕があれば、生命保険や医療保険などに入るのも自由ですが、私が許容できるのは生命保険と医療保険がセットになっていて保険料が圧倒的に格安な都道府県共済保険だけです。
もちろん、ある程度の貯蓄があるなら、それすらも不要です。
日本は国民皆保険制度が整備されていて、1ヶ月あたり支払う医療費は上限が定められています。ですから、民間の医療保険は不要な国なのです。
【高額療養費制度】医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)があります。(参考:厚生労働省)
一方で、海外旅行などで病気や怪我をした時には、目の飛び出るような医療費が必要になります。
ただ、それも年会費無料のEPOSカードを持っていれば、海外傷害保険が自動付帯されるので、有料の海外傷害保険は基本的には不要です。
こうした各種保険などに無駄な出費を抑えることも、私は立派な経済合理性だと考えています。