副業の実践で経営センスが身についた理由
私の所有会社が創業20年を迎える事ができた理由
早いもので、私が妻に経営を委ねている会社が創業20周年を迎えました。
30代のときにわずかな出資金でスタートした会社ですが、時代に合わせた人材の参画もあって、いまでは業界の老舗的な存在になっています。
私は会社員でしたから、会社の経営には直接触っていませんでしたが、経営戦略や新卒社員の採用などでアドバイスをして間接的に支援していました。
経営者である妻の才覚と優秀な社員たちの努力で、創業以来、無借金経営を続け、現在は売り上げも3倍に増えています。
こんな話から始めたのは、今回は「私が経営者的なセンスを養う事ができたのはどうしてなのか?」ということをテーマにしたいと思ったからです。
まず、答えから言うと、会社員をやりながら副業に取り組んだからです。副業が私の経営者的センスを養ってくれたといっても過言ではありません。
では、どうして副業をやれば、経営センスが磨かれるのか、その理由について順を追って話していきたいと思います。
副業で身につく3つの能力
10年以上、会社の仕事をこなしながら、自宅で副業に取り組む生活を続けて、ふと気づいたことがあります。
それは、もともと経営センスのかけらもなかった自分が、収益を上げるために大切な事が知らないうちに身についていたということです。
副業で身につく能力とは何か、まずは列挙したいと思います。
- 収益を獲得するコツがわかる
- 継続の重要性がわかる
- 費用対効果を考える習慣が身につく
副業で身についたことは、どれも企業を経営する際に重要な事ばかりです。
よくよく考えると、副業というのは、個人版の事業経営のようなものです。
何をすれば収益が上がって、何をどう変えるべきなのか、自分の時間や労力のリソースをどの分野に割けば、収益を拡大できるのか。
こんなことを常に考えるようになるわけです。
こうした才能を強化すれば、ゆくゆくはリアルな会社を経営して、一生、労働者側の人生から、資本家側の人生に自分を変えることができるかもsれません。
副業は、まさにその一歩なのです。
副業で経営者センスを養うには条件がある
収益を得るには軸となるものが需要
副業といっても、その種類は多種多様です。
飲食店でのアルバイトや、アパートなど不動産事業、デイトレなど株式投資やFX、さらにはブログなどコンテンツ資産の構築まで、会社員をやりながら稼ぐ副業は多岐にわたっています。
ただ、時間を切り売りするアルバイトは、会社に雇われ、飲食店主に雇われ、自分の時間を捧げるという、いわば、時間の切り売りです。
ですから、自分で事業を考えるというよりは、いかに経営者の手足になるかという仕事なので、経営センスを養うという点では劣ります。
デイトレなど株式投資やFXも、いわば職人的な仕事です。その道のスキルをいかに極めるかということに長い年月を要します。
ただ、投資で成功してビルを購入し、不動産経営にも手を広げる人もいます。そう言う人はビルを購入してから経営センスを学ぶことになりそうです。
今回のテーマに最も合致するのは、ブログなどコンテンツ資産を構築する副業です。
コンテンツ資産を構築することがなぜ経営センスを養うことになるのか?
それは、どんな事業も軸となる収入源が重要だということに気づくからです。
どんな会社も柱となる収入がなければ倒産する
私が会社員を辞めずに副業で金融資産を構築することをオススメしています。
なぜなら、金融資産を構築するには長年にわたって安定収入が重要だと実感しているためです。
仮に、あなたが社長のA社があったとします。現在、A社の収入構造は、次のようになります。
- 主要な収入源 会社の給料(800万円)
- 将来の事業開発 ブログなどコンテンツ資産構築(0円)
- 財務部門 余剰金の運用(0円)
A社の収入構造は、当初、給料がほぼ100%を占めています。副業は給料の比率を徐々に少なくする試みなのです。
仮に、ブログで年収100万円稼げるようになれば、次にどうするべきか?
この判断が経営判断ということになります。二つの選択肢があります。
- さらにブログの更新を増やして年収300万円を目指す(将来の事業開発)
- ブログで稼いだ100万円をFXや株式投資で拡大する(余剰金の運用)
おそらく、後者を選んだ経営者は、いずれ退場し、定年までサラリーマンを続けることになると思います。
なぜなら、事業開発部門のブログはまだ年収100万円に達したばかりです。その事業開発が育ちきっていないのに、不確実な投資に自分の労力を割くのは時期尚早だからです。
収益の軸が2つあれば金融資産は急激に増える
さて、あなたの経営するA社も5年という年月を経て、複数のブログを運営し、年収800万円を稼ぎ出す立派なコンテンツに成長しました。
A社の収入構造も、次のように変化しました。
- 主要な収入源 会社の給料(900万円)
- 将来の事業開発 ブログなどコンテンツ資産構築(800万円)
- 財務部門 日本株に投資(50万円)
A社の収入は1750万円に拡大しました。5年前は800万円でしたから、5年で倍増です。
この状態が、あと5年続けば、サラリーマンの給料だけで生活しているよりも金融資産は倍速で増えているはずです。
変化に対応するには複数の収入源が強い味方になる
副業を始めて7年目。副収入が会社の給料を上回り、自分に自信が出てきました。
すると、3つの選択肢があなたの脳裏に浮かぶはずです。
- 会社を辞めてブログ収入で生きる
- 複数のブログの他にYouTubeやnoteなど別のコンテンツも手がける
- 貯金が1000万円に達したので投資に力を入れる
一番最初の会社を辞めるという選択肢がちらつく人は少なくないと思います。なぜなら、副業を始める人は、現在の会社に満足していない人が多いからです。
しかし、副業の収入が給料くらいに増えてきた時こそ、要注意です。
なぜなら、ブログの収入と言っても水モノだからです。
Google検索のアルゴリズムが変化したり、仮想通貨口座のように収入の柱だった広告主が撤退するなど、突然の環境変化に直面するものです。
外部の環境変化でブログ収入が激減した場合、早急に記事の内容やテーマを立て直す必要があります。その時にありがたみを実感するのは、もう一つの収入の柱・会社の給料なのです。
このように、会社員の副業は、その時々で経営判断に迫られます。まさに経営者なのです。
その判断次第で、あなたは天国にも地獄にも向かいます。
しかし、たとえ他人にこき使われる会社員であっても、副業を通じて経営センスが培われているのです。
そのとき、大企業の雇われ社長では味わえない、オーナー社長の面白さや醍醐味を実感しているはずです。そして資本家への第一歩を踏み出すことになるかもしれません。