早期リタイアした私が収入よりも支出にこだわる理由
おカネを使うときに必ず考える3つのポイント
リタイア生活に入ると、お金の使い方がとても難しいことに改めて気づくときがあります。
私程度の人間でも消費の難しさを感じるのですから、ある日突然、大金を手にした人たちが人生を狂わすのはわかるような気がします。
例えば、宝くじに当選して数億円の大金を手にした人やプロスポーツ選手や芸能人が大成した後に、どんどんお金を使って巨額の借金まみれになる例が多数報道されています。
大金を手にすると気が大きくなると同時に、おカネに関するリテラシーが不足しているからだと思います。
とくに男性が最も注意すべきことは浮気や女性に散財することです。なかには、おカネが足りなくなって犯罪に手を染めた大手企業の社員だって少なくありません。
まさに「犯罪の陰に女あり」です。
ただ、当ブログの読者は、その心配はない人だと思うので、異性関係の散財を除いて、おカネの使い方で注意すべきことは、次の3点あると考えています。
- 生命保険や光熱費・通信費など毎月の固定費が妥当か
- 安物買いの銭失いになっていないか
- 購入することで新たな負担が生じないか
私は買い物する際に、この3点を無意識のうちに考えています。
固定費削減は貯蓄以上に重要かもしれない
私はリタイア生活するにあたって、毎月の固定費をどんどん削減しました。
お金の原則は「収入−支出=余剰金」です。
私の場合、リタイア生活に入って得られる家計収入は、事業報酬と株式配当、終身保険や預金の利息です。
この収入は、もう無理に増やそうとは考えていません。なぜなら、増やすために費やす時間がもったいないからです。
時間が欲しいためにリタイア生活に入ったのに、お金を稼ぐために時間を取られるのは矛盾していると思ってしまうのです。
できるだけ、多くの人たちに価値ある情報を提供するブログの執筆に時間を割きたいとも考えます。
ですから、必然的にお金を稼ぐことよりも固定費の削減に関心が向いていきます。
その結果、リタイア生活にあたって、私が実行したのは医療保険や生命保険の保険料削減と、通信費の削減でした。

所有後のコストを念頭入れた消費が重要!
固定費を削減しながら高級品を買う理由
我が家は生命保険や通信費など固定費を削減する一方で、動産は高級品を買うようにしています。
まずは家電やクルマといった、いずれ二束三文になる商品は、できる限り上位モデルを購入するようにしています。
「安い」という理由で下位の機種やモデルを購入しても、あとあと上位のモデルが欲しくなったり、後悔したりして買い換える事態は避けたいと考えているからです。
もうひとつ、趣味的な消費はできるだけ高級ブランドを選んでいます。購入後、いざというときに高額で現金化できるからです。
私の趣味はカメラです。
いま購入を考えているのは、ライカの最上位機種M10です。ボディーは100万円近く。レンズも標準域の35㎜と50㎜の2本だけで50万〜100万円を覚悟しなければいけません。
ある意味、私の最後の物欲になるかもしれません。
購入後に新たなコストが発生するか否かが大切
ライカは100年以上の歴史とストーリーを持つメーカーです。かつてM型カメラは一台で家が買えると言われたほどの高級品でした。
いまでも中古品は高値で取引され、売ろうと思えば、買取業者はたくさんあります。時計でいえばロレックス、バックならエルメスのようなメーカーです。
しかし、別荘やリゾートマンションほど高くはないし、保有していても税金や毎年の管理費が発生するわけでもありません。
数年に一度メンテナンスは必要ですが、基本的には購入時の費用だけで済みます。
ですから、購入後、私が死んだあとに子供達に受け継いでもらっても迷惑にならない動産だと思っています。
不動産購入は所有後のコストと売却を見据えることが重要
この考え方は投資用の不動産物件や居住物件も同様です。
私は、駅から10分以上離れているなど立地条件が悪ければ、「10万円の格安マンションだ」と言われても購入しません。
不動産は購入後も固定資産税や修繕費など所有に伴うコストが発生します。購入価格に所有後のコストを合算してトータルで価格を考える必要があります。
立地条件が悪いと、空室リスクが発生し、運用も厳しくなります。見切りをつけて売りに出しても思うように売れません。
ですから、私は都心近くの駅近物件は購入しましたが、郊外や駅から10分以上離れた物件には一度も手を出しませんでした。

歴史を買えば、「安物買いの銭失い」を避けることができる
「安物買いの銭失い」か否か
我が家は、食料品やお酒、日用品は、アマゾンや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど通販サイトで、最安値のショップを探して購入しています。
私が呆れるほど、妻は1円でも高いショップからは買わない主義です。私も趣味の支出以外は、月の小遣いが2万円以内で済んでしまいます。

一方で、ソファはイタリアのB&Bというメーカーの目が飛び出るような高額なものを購入しています。高価なだけに10年以上、大切に使っています。おそらく、今後も長く使い続けるでしょう。
結婚当初は、大塚家具で購入した40万円ほどのブランドのわからないようなソファーを利用していましたが、数年で買い換えました。処分するときは査定はほぼゼロ円でがっかりした覚えがあります。
以来、中途半端な価格のノーブランド品は買わないようにしています。
歴史とストーリーに消費する散財は正解なのか?
1円でも生活費を切り詰める妻ですが、バックはほぼ全てエルメスで揃えています。
エルメスの各種バックを買い揃えたあとは、他のバックは買わなくなりました。エルメスもライカ同様、歴史とストーリーがあり、年月を経ても商品を現金化できるメーカーです。
その物欲が彼女の働く意欲に繋がってくれたら、それはそれで意味のある消費だと考えています。
エルメスに限らず、高級ブランドを所有すると、なんども買い換えることもなく長く大切に使用するものです。結果として、トータルコストは安くつくこともあります。
通信費や保険料など固定費は1円でも削減し、食料品や日用品は1円でも安いショップで購入し、外食も少なめですから、日常生活は極めて質素です。
しかし、カメラやソファやバックなど動産は最高級品を選んでいるのですから、アンバランスな消費スタイルかもしれません。
「これでいいのだろうか?」
たまに自問自答することもありますが、いつも「後悔する買い物はしたくない」「買わずに後悔するくらいなら買って後悔した方がましだ」という心理が優ってしまいます。
