儲けようと思うと稼げないポスト資本主義の時代
お金よりも人生の意義を考える人が成功する
前回、若い人たちがフリーに転じたときには、お金よりも自分が熱中できる仕事を選ぶべきではないかという記事を書きました。
なぜ、そう思うのか?もう少し突っ込んだ話をしたいと思います。
これからは、お金を稼ごうという人はさほど稼げなくなり、お金を稼ごうとしない人ほど稼げる時代が到来したような気がします。
変な話かもしれませんが、お金を稼ごうと必死にお客さんに訴求する企業は嫌われ、事業の方向性を買えざるを得ないケースが少なくありません。
いまはネットでいろいろな情報や知識が公開され、「お客様のために」と言いながら、その実、「自分たちの利益のため」という性根が見透かされてしまうからです。
労働時間ではなく意味のある仕事かどうかが大切
逆に、稼ごうとせずに社会貢献を考え、トライ・アンド・エラーを繰り返す熱量が富を産むことが増えてきました。
Googleは無料で世界中の情報にアクセスできる検索エンジンを人々に提供し、そこから収益源が次々誕生しました。Facebookもまた無料で世界中の人たちと繋がれるツールを提供し、そこから広告という収益が生まれました。
社会に貢献した結果、その努力が人々に評価され、結果として富が集まってきた好例です。
しかし、この社会貢献の姿勢は外向けの姿勢だけではありません。
Googleは社員を「1日の労働時間は何時間以下にする」といった労働時間で管理しません。
「その仕事は意味のある仕事なのか」ということを大切にしています。
質の高いアウトプットを出す上で大切なのは、労働時間を短縮して、効率化を図ることだけではありません。むしろ、質の高い、「意味のある仕事」に取り組むことなんです。引用元:「長時間労働をどう解消するか、元Googleのピョートルさんに聞く」
最近、日本の企業は、労基法違反に問われないように長時間労働を管理し、退社時間の厳守を徹底する企業も増えてきました。
しかし、これは何か履き違えていると感じます。
多くの社員が求めているのは、労働時間の長短ではなく、いまやっている仕事が意義があるのかどうかということなのです。
「好きな仕事」「意義を感じる仕事」を選ぶ重要性
意義を感じる仕事なら長時間働いても苦にならない
私自身、意義を感じる仕事ならば、長時間働いても苦になりませんでした。
しかし、意義を感じない仕事には労働時間が長く感じられ、疲労も比較にならないほど大きく感じたものです。
意義ある仕事とは何か?
それは自分が社会に何をもたらしたいのか考えることができる仕事であり、何が顧客に喜ばれるのか考える仕事です。
上司が会議で発表するための資料をまとめたり、社員を管理したり、お客さんのクレームに言い訳するような説明を考えるような仕事ではありません。
きちんと社会に貢献している思えるような仕事です。
人間はロボットではありませんから、仕事の内容や意味を考えると、どうしても前向きに働く気になれないことがあります。
すると、心身共に疲労度が大きく、結局、過労に陥ります。
自分はいま、会社の利益ではなく、社会に貢献するために働いているのだろうかと、常にフィードバックすることが大切です。
自分の心を偽って無理に働き、心身の不調に陥ることは最も避けるべきことなのです。
社会に貢献し役立つ仕事は絶対に富を生み出す
最後に、私は最もお金を稼ぐ可能性のある人たちはフリーで働いている人たちだと考えています。
サラリーマンは会長や社長の年収を調べれば、上限は見えています。
しかし、ソフトバンクの孫正義会長兼社長はフリーだったからこそ、2兆6000億円もの資産を築くことができたのです。
携帯電話が出始めたころ、安さでシェアを拡大し、原発事故後は太陽光発電の再生可能エネルギーによる発電事業に着手するなど、いま社会が求めるものは何かという視点を持ち続けたことが富に繋がったのだと思います。
ただ、社会に役立つことを考え続けるだけではいけません。
実際に行動して失敗しなければ、大きな成功はありません。失敗は後悔するべきことではなく、成功の種を与えてくれたとむしろ感謝すべきことなのです。
社会に役立てることは何か?
私も常に考えることにしています。ただ、もう年も年ですから、富は追いかけてくれなくてもいいと考えています(笑)