悠々自適に生きていける資産はあるのか
最後に自分を守ってくれるのは貯蓄
アーリーリタイアにあたって、最も不安なのは、この先、生き延びる経済的な基盤があるのかどうかということです。
私の考える経済的基盤は大別すると、以下の3点です。
- 貯蓄や株式など有価証券
- 公的年金
- 最後に現金化できる自宅
ふだんは、支給された年金と貯蓄の切り崩して暮らします。
ただ、貯蓄は、自宅の補修や電化製品の買い替え、冠婚葬祭、病気など不測の事態に備え、多めに見積る必要があります。
最後に無一文になった時には、最終手段として自宅を売却し、生き延びることも覚悟しなければいけません。
その意味では、貯蓄・有価証券と公的年金、自宅は、生き延びるための3点セットだと考えています。
理想的な貯蓄は1億円だが・・・
アーリーリタイアの必要資金は、死ぬまで必要な費用から逆算する必要があります。
悠々自適に生活するには、毎月40万円、年間480万円あれば、十分だと考えています。
57歳から80歳まで生きると仮定した場合、必要資金は以下のようになります。
→年間480万円✕23年=1億1040万円
さらに、自宅の補修費や病気の備えとして1500万円を見積もっておきます。
すると、リタイアに必要な全経費は、合計約1億2500万円になります。
この金額はハードルが高そうに見えますが、ここから公的年金を差し引くと、どうなるのか、見ていきましょう?
将来の年金に過大な期待は禁物
年金の手取り金額は額面の9割を割り込むか?
日ごろ、給料明細を見て、税金や年金・健康保険など天引き額の大きさにため息をついている人は多いと思います。
リタイアしても、年金支給時に、同じように、また天引きが待っています。
天引きの程度は、支給額や副収入の有無によって異なりますが、住民税や医療・介護の保険料を合わせて、およそ1割は天引きされます。
今後、少子高齢化で医療・介護保険料が上昇するので、15%ほどの天引きは覚悟する必要があります。
ということで、私の場合は、年金の予定支給額が約220万円、妻が約180万円なので、以下のように試算します。
- 年金の額面→私220万円+妻180万円=400万円
- 年金の手取り→400万円−公的負担60万円=340万円
夫婦で年間340万円ということは、月々28万円で生活することになります。
長年、夫婦共働きを続け、年金も二人分を合算すると、けっこうな金額になるだろうと、ささやかな期待をしていました。
しかし、天引き分を考えると、公的年金はそんなに甘くはありません。
手取り月額28万円は、物価の高い都内で暮らす場合、やや不足気味かもしれませんね。
やはり副収入があれば万全!
では、最終チェックに入ります。
まず夫婦ともに80歳まで生きたと仮定して、年金収入と不足額は以下のようになります。
- 1年間の年金手取り額340万円✕23年=年金収入7820万円
- 80歳までのコスト1億2500万円−年金7820万円=不足分4680万円
ということで、年金でカバーしきれない金額は4680万円。貯蓄が5000万円あれば、なんとか生き延びることはできそうです。
ただし、将来、インフレや年金収入の変化など予測不能なことが発生するかもしれません。
ですから、安心して暮らすには、楽しめて熱中できる副収入があれば理想的です。
私の場合、副収入は、リタイアに備えて、コツコツと10年以上続けてきたネット収入と株式の長期投資が期待の星です。
さほど儲かっていませんが、リタイア後はネット収入と株式投資を楽しめると想像し、ワクワクしています。
コメント
それだけの年金収入だと住民税どころか所得税も負担割合が高いですね。
実質の手取りはもっと低いはずです。
保険ももっと引かれそうな年金収入です。
80万円引かれて320万円が妥当でしょう。夫婦一人当たり160万円です。
あいりさん コメントありがとうございました。
確かに税金はもっと多めに考える必要がありそうです。
年金の年間収入を20万円下方修正すると、15年間で300万円の減収で、その分、貯蓄からの持ち出しが増えるということになりますね。
その程度なら、なんとかカバーできますが、やはりリタイア後は何らかの副収入を考えないといけないと改めて感じています。
また、ご意見やご指摘、お待ちしていますね。