KDDIと楽天の提携はサプライズ!
意外だったKDDIと楽天の提携発表
NTTドコモ(docomo)が先月31日に、2019年に2〜4割程度値下げすると発表し、きのうの東京株式市場は収益の悪化懸念から3大キャリアとも株価が急落しました。
ドコモの値下げが実施されれば、1年当たり最大4000億円がユーザーに還元される計算です。
株式市場が懸念したのも無理はありません。
ところが、同じ日、別の大手キャリアからビックニュースが飛び出しました。
KDDIが楽天と業務提携すると発表したのです。
私にとっては、こちらのニュースの方が意外性があって驚きでした。
docomo回線の楽天がなぜKDDI(au)と提携なのか?
なぜ、KDDIと楽天の提携が意外だったのか?
私は9月に格安SIMの楽天モバイルと契約たのですが、iPhoneにSIMを差し込んで接続したところ、スマホに表示された回線は「docomo(NTTドコモ)」だったからです。
「あれ?楽天って、ドコモ回線じゃなかった?」
「なぜ、KDDIと提携なんだろう?」
当初は、そんな疑問が残りました。
ただ、よくよく考えると、私の契約している楽天モバイルの格安SIMは「スーパーホーダイ」というドコモ回線を利用したプランですが、au回線を使用したプランも混在しています。
ですから、楽天にすれば、auのKDDIとの業務提携は意外なことではないのかもしれません。
ドコモ回線の楽天SIMはどうなるの?
KDDIが都市部を除く地域で通信設備を貸し出し収益化
ご存知のように、楽天は2019年秋に「第4のキャリア」として携帯電話事業に参入します。
しかし、当初から全国をカバーするのは不可能なため、当面は3キャリアのどこかと相互乗り入れ契約を結び、通信設備を借りなければいけません。
その間に楽天は基地局などを整備し、2026年3月末までには、自前で全国サービスが展開できるようにする方針です。
楽天のキャリア参入は国策なので、3キャリアともライバルといえども邪魔はできません。
そこでKDDIは、地方の通信設備を貸すことによって設備収益の拡大を図る戦略に打って出たというわけです。
他社に楽天と提携されるくらいなら、自分たちが楽天と組む。
将棋のごとく、相手の想像しない勝負手を打ったわけです。
気になる楽天モバイルのドコモ回線の行方
ここからが本題ですが、では、楽天モバイルの格安SIM「スーパーホーダイ」プランなどで利用されているドコモ回線は、今後、どうなるのでしょうか?
まだ正式な発表を見ていないので、正直、全く分かりません。
分かりませんが、私は期待も込めて現在と変わらないと見ています。
そう考えた理由のひとつは、KDDIと楽天の相互乗り入れは通信設備を持つキャリア(MNO)間の話であって、楽天モバイルの格安SIM(MVNO)とは別の話と推察されること。
2番目の理由は、ドコモは楽天に格安SIM用の通信設備を貸して収益を得ているわけですから、自分から収益源を減らすことはしないだろうという楽観的に考えたこと。
3番目の理由は、近い将来、格安SIMもKDDIと相互乗り入れるとしても、既存の契約分は移行が面倒なので、そのまま維持するだろうという希望的観測です。
というわけで、KDDIと楽天が業務提携しても、楽天モバイルの格安SIMはドコモ回線のまま何も変わらないと見ているのですが、皆さんはどう思いますか?