サラリーマンはなぜ人間関係で悩むことになるのか?
対人関係で悩む最大の原因とは?
多くのサラリーマンの悩みは対人関係だと言われます。
考えてみれば、私もサラリーマン時代にストレスの原因の大半は他人でした。
- 理解ができないような上司の命令
- 言い訳と理屈ばかりこねる部下
- 出世欲に支配された同僚や後輩
職場の人間関係は日々、ストレスを蓄積していきます。
かといって、他人を問い詰めてみたところで、事態が好転するものでもありません。
サラリーマン生活で最大の悩みのタネ・対人関係は、どう乗り越えたらいいのか?
自分が変わるしかないのです。
対人関係に不感症な自分に変われば、ストレスも減るのではないかと考えました。
では、どうしたら自分は変われるのでしょうか?
誰でも他人に理解や評価されていないと、イライラし不幸な気分になるものです。
それは、相手に尊重されたい、評価されたいという「承認欲求」があるからです。
サラリーマン生活では承認欲求をベースに職場の人間関係を築こうとしがちです。
しかし、その承認欲求が自分を不幸にしているのです。
まずは、承認欲求を捨てることを考える必要があります。
競争意識を捨てると人生が楽になる
サラリーマンである以上、他人より早く出世したい欲望があるものです。
「命令される側から命令する側に回って給料も増やしたい」「出世して他人から頭を下げられたい」「肩書きがあれば周囲から尊敬される」「自信を持って名刺を他人に渡せる」
こう考えるサラリーマンが多いと思いますが、出世してみて実感するのはその到達点は決して幸せなものではないということです。
管理職になっても、平社員の時以上に上層部から理不尽な指示が降りてくることもあります。
管理職だからといって給料が何倍にも増えるわけでもありません。
部下の管理や教育、やりすぎるとパワハラのリスクもあります。
それが分かっていても、出世に魅力を感じて、たとえ会社から反社会的な命令を受けても従順に従ってしまう人は多いものです。
では、出世したいと思うのでしょうか?
それは競争意識があるからです。
もし、あなたが他人の栄転を素直に喜べないとしたら、すでに心が競争意識に支配されている兆しでもあります。
サラリーマンが心の悩みや病いから解放されるには、承認欲求を基礎とした人間関係や競争意識を捨てることが重要です。
ただ、その二つをどうしたら捨てることができるのでしょうか?
会社第一主義から解放され幸せに生きれる方法とは?
会社内での価値観とは異なる自分だけの価値観をつくる
サラリーマンは社内人事や人間関係に一喜一憂しながら生きています。
しかし、その一喜一憂がストレスとなり、最悪の場合は心の病いを患い、自殺さえ考える人も少なくありません。
そこまで思いつめるのはなぜでしょうか?
人生の価値観を会社内の出来事に置いているからです。
職場の上司との折り合いや同僚・部下との関係、自分の昇進や待遇・・・
その一つでも自分の想定から外れると、憂鬱な気持ちに支配される生活に転落します。
ですから、会社第一主義という価値観を変える必要があります。
「人生最大の価値観は会社にはない。もっと別のところに人生の喜びがあるはずだ」
こう割り切って、会社に期待せず、新たな価値観を見つけることが重要です。
私の場合、「自由な人生を手に入れる」ことが最大の価値観でした。
自由な人生を手に入れるためには経済的な基盤が必要ですから、給料以外の副収入を獲得するために副業を始めました。
会社の給料はどんなに頑張っても急速には増えませんから、「仕事量は適度にこなして給料をもらえたら、それでよし」と割り切りました。
もちろん、会社の売り上げや成長、職場の人間関係のためにお酒を飲みながら時間を費やすこともしません。
まず第一に考えたのは、いかに会社の仕事を効率的にこなして、副業の時間を作るかということだけでした。
その結果、私は会社に期待やコミットしないことで、心が解放されることを実感したのです。
給料プラス副業の生活が心を解放した理由
私が最も力を入れたのがブログやサイト運営で、次に株式投資であり、不動産投資でした。
いずれも会社のように煩わしい人間関係に心を消耗する必要はありません。
向き合うのは自分自身だけ。毎日が自分との対話です。
会社にコミットせず、自分との対話を続けていると、余計なストレスが減っていきました。
ただ、会社員である以上、まったく対人関係に無縁というわけにはいきません。
それでも承認欲求や競争意識を捨てていたため、人間関係で生じるストレスは大幅に減少したのは間違いありません。
一方、もっとも幸福感を感じたのはブログを執筆している間でした。
執筆は自分との対話、対人関係は必要ありません。
ブログ運営しているうちに、執筆している時間に幸福感を覚え、その心地さのために長年記事更新を継続できたも考えています。
私は職場で「いつも幸せそうだ」と言われ、後輩からは「先輩のようになりたい」とも言われました。
そう思われたのは、皮肉ではありますが、会社に心を捧げず、自分が熱中できる世界(副業)を見つけていたからです。
プロ野球やプロ棋士が長年の練習や研究に耐えられるのは、自分の好きなことに打ち込んでいる時間は幸福感を感じるからだと思います。
ですから、好きなことで生きるのは理にかなった生き方なのかもしれません。
本当の心の解放は早期退職後に実感した理由
早期退職後は承認欲求や競争意識を考える必要がなくなった
話を戻すと、会社内の出来事や生活に人生の価値観を置いた生き方から、自分との対話に価値観を移行することによって、ストレスが減り、幸せな生き方を実現できるようになります。
もちろん、会社内の出世こそ人生最大の喜びと考え、そのための人間関係構築にストレスを感じないという人は、その人生を突っ走ればいいのです。
人生いろいろ。どれが正解ということはありません。
ただ、会社に価値観を置いて人間関係に思い悩んでいるサラリーマンは、自分が喜びを感じる趣味や時間や価値観を見つけることが重要なのです。
私はブログ運営など副業に心の安らぎを感じ、その成果によって早期退職を実現できました。
いま実感しているのは、会社員時代は意識的に承認欲求や競争意識を捨てていましたが、早期退職後は自然にそうした感情がなくなったということです。
退職しても肩書きを欲しがったり、名刺を持ちたがる中高年おじさんがいると聞きますが、おそらく、まだ承認欲求や競争意識から解放されていない人たちだと思います。
サラリーマン生活にも応用できるアドラーの心理学
いまから5年ほど前、「嫌われる勇気」という本が話題になりました。
日本国内ではほぼ無名だった心理学界の三大巨匠アルフレッド・アドラーの思想「アドラー心理学」を分かりやすくまとめた一冊です。
アルフレッド・アドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言い切り、その対人関係を改善する方策を提示した巨匠です。
そのアドラー心理学は「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という問いに、シンプルで具体的に回答を示したもので、その内容は、私が15年ほど前に実践した経験と合致する点がとても多いことに驚いた記憶があります。
「自分はどう生きるべきなのか?」
いまサラリーマンとしての生き方に迷いや疑問、悩みを抱えている人は、人生を変えるヒントが見つかるかもしれません。