パワハラに厳しい視線!企業に対策を義務づけ
心の健康を守るためにはリタイアも必要
上司や先輩のパワハラで心や体に変調をきたして早期退職した人は少なくないと思います。
リタイアしようかどうか悩んでいる人のブログを見ても「上司のパワハラや理不尽な指示に耐えきれない」「明日から仕事だと思うと日曜日は気分がすぐれない」という記事が多いですね。
理想的なのは、やりたい仕事があるとか、自分が求めるライフスタイルを実現したいという「前向きリタイア」ですが、多くは今の職場から逃れたいという「逃避型リタイア」です。
しかし、我慢に我慢を重ねて心が病んでしまったら取り返しがつきません。その後の人生は心の後遺症と戦う日々になってしまいます。
仕事から離れて自分の心と体を休ませることは、その後の長い人生を健康に生きるためにも必要なことです。
なにも、会社にしがみつくことはありません。日本はいま人手不足です。心と体を立て直して新天地で再出発したほうが社会に貢献できるかもしれません。
政府もパワハラ対策に動き出した
パワハラ被害が表面化するにつれて、政府内でも具体的な対策を講じる動きが出てきました。
厚生労働省は今月19日に厚労相の諮問機関・労働政策審議会の分科会で、企業のパワハラ対策を法律で義務づける方針を示しました。
ただ、企業にパワハラ対策を義務付けるとなると、パワハラと指導とどう区別するのか、線引きが難しそうです。
上司や先輩が「それはパワハラです」と指摘するのを怖がり、部下や後輩に厳しく教えなくなる恐れもあります。
長期的に見れば、技術やノウハウを伝承する技術立国・ニッポンの企業文化を変えるかもしれません。
生き残るために企業やサラリーマンが戦っているなかで、今後、パワハラと指導の境目は大きな議論になりそうですね。
会社を飛び出して1日3時間労働で楽しく生きる方法
サラリーマン全員が会社に依存しない生き方を習得したい
ただ、サラリーマン生活が残っている人たちには留意すべきことがあります。
それは誰でもパワハラの加害者と被害者の双方になりうるリスクがあるということです。
とくに企業に法的義務が課せられるようになると、被害者になるリスクだけでなく、中高年になってからは加害者になるリスクも注意しなければいけません。
かつてなら許された厳しい指導や叱責も後輩や部下から「パワハラだ」と訴えられたら、会社はあなたよりも被害者の言い分に耳を傾ける風潮が強まると思うからです。
定年延長で会社人生が伸びれば伸びるほど、加害者リスクは高まります。
加害者にも被害者にもなりうる時代を生きるサラリーマンにとっては、いつでもリタイアできる技能や経済力をつけておく必要があります。
会社に依存しない生きる力を蓄積するということです。
「自分は早期退職を考えていない」というサラリーマンであっても、アーリーリタイアを目指している人たちと同じような備えが必要な時代に入ったと感じます。
会社に依存しない生き方の見つけ方
会社に依存しない経済力や技能はどうやって見つけたらいいのか?
まずは、政府も推奨する副業の実践です。
サラリーマン生活が長くなると、営業成績が悪くても、喫茶店でサボっていても、毎月、給料が振り込まれる生活に安住してしまいます。中高年になると、今度は他人に指示することを覚えます。徐々に、個人の力で稼ぐ力がなくなっていくのです。
会社に依存しない生き方とは、サボったり、休んだりすると、無収入になる生活を覚悟するということです。
個人の力で生きている人たちはたくさんいます。しかし、そうした人たちは自分自身で収入を得て生きる能力に優れた「個人力」の高い人たちでもあります。
組織力で稼ぐ会社員に対し、自分や家族の力で稼ぐフリーランス。パワハラ対策の義務化ニュースを見て、どちらの能力も必要な時代に入ったと強く感じています。