経済的自由を実現するキーワードは副業と夫婦仲
人生を左右する副業と伴侶選び
経済的な基盤を固めたあと、早期退職して自由に生きる人生を目指しているサラリーマンはとても多いと思います。
最近は少し部下に厳しく指導するとパワハラと訴えられ、かといって静かに仕事をしていると後輩に教えるスキルもない不要な中高年社員とレッテルを貼られかねない時代です。
中高年社員にとっては、とかく息苦しいサラリーマン生活が到来しました。
そんな時代なら面倒なトラブルに巻き込まれないうちに退職金をもらって自由に生きていきたいと思う中高年社員が現れるのは分からないでもありません。
しかし、早期退職する時点で、その後の人生の明暗を分けるのは、次の3点です。
- 退職後に生活を補助できるだけの副業に取り組んできたか?
- 最悪の場合に年金支給が始まるまで無職でも生きていける金融資産があるか?
- 夫婦共働きで夫が退職しても妻が生活を維持できるか
夫婦共働きではなく専業主婦家庭という人は、自由な生活には副業と金融資産が不可欠になります。
しかし、そうした経済的な基盤を一気に崩壊させるのが離婚です。
経済的に自由な生活を実現するためには、同居する伴侶との離婚が最大のリスク要因なのです。
熟年離婚は”貧乏のシェア”にすぎない
2000年代初め、夫が定年退職した日に妻が離婚を宣告する”熟年離婚”がもてはやされました。
「熟年離婚」という言葉には、妻が夫に三行半を突きつけ、自由に生きる道を選択するイメージがあります。
しかし、現実は、そんなに単純ではありません。
なぜなら、熟年離婚の本質は、貧乏のシェアにすぎないからです。
愛情の薄れた夫と別れて退職金や年金を分割して余生を過ごしたい妻や、定年を機に愛人との生活をスタートさせたい夫など、熟年離婚には様々な原因があるでしょう。
ただ、離婚後の経済状況を考えると、次のようになります。
今回は専業主婦の世帯で考えたいと思います。
仮に夫の退職金が2000万円で、65歳からは夫婦で厚生年金が年間280万円を受け取る予定だったとします。
すると、離婚した場合、退職金や厚生年金を分割しても、その受け取る金額は退職金の半額1000万円と年金は140万円(税込)です。
専業主婦だった妻は、1000万円を手にしたとしても月々10万円で老後の生活を送ることになりそうです。一方、夫は年金が少ないにもかかわらず、外食が増えて支出が嵩みます。
金融庁は、年間約230万円の年金が支給される世帯であっても「老後2000万円不足」という報告書を発表し、日本中大騒ぎになっているのです。
しかし、熟年離婚はそんなレベルではない”極貧生活”の現実が待ち受けているのです。
”熟年離婚”はもう古い?離婚件数は年々減少している!
離婚件数は2002年度をピークに大幅減
伴侶の暴力や浮気、浪費が常軌を逸しているのであれば、話は別ですが、そうでなければ、離婚は決して幸せの入り口にはならないことを多くの人が気づいてきたと思える統計があります。
それは、15年以上にわたって離婚件数が減り続けているという事実です。
次の表は、厚労省が発表した「平成30年(2018)人口動態統計の年間推計」で、一番右側の数字が離婚件数になります。
上記の表を見ると、離婚件数は1988年から毎年約1万件平均のペースで増加し、2002年度には28万9836件とピークに達しました。
しかし、2003年度には減少に転じ、2018年度には20万7000件と、ピーク時よりも8万件以上も減っています。
この減少幅は、人口減少だけでは説明できないほどの大きさです。
伴侶選びは外見よりも理性と知性が重要
20代のころ、あんなに綺麗だったという女性が50〜60代で目を疑うような姿になっていることが多々あります。
私も若い頃は、容姿に目が向きがちでしたし、交際して性格や人生観の違いから別れた女性もそれなりにいました。
最終的に結婚した相手は、容姿的には別れた女性たちには及ばなかったかもしれませんが、その理性と知性、さらには家事の処理能力に魅力を感じて結婚しました。
彼女の小中学校の同級生には容姿端麗な女性アナウンサーもいましたが、いまは流石に衰えを隠せません。
つまり、20代や30代の容姿で女性を判断してはいけないということです。
むしろ、末長く一緒に生きていけるだけの理性と知性を持ち合わせていることがとても大切だと、いまになって、つくづく感じています。
これは女性から男性を見る時も同じです。
夫婦生活は長いですから、出会った時のトキメキ感は徐々に薄れ、体型が変わって見事な中年のおっさんに成長?したときには、「こんなはずでは?」と思うかもしれません。
それでも、仲良くやっていける相手というのは理性と知性のある人です。
そういう人は相手を理解する賢さを備え、苦しい時には支える心を持ち合わせているものです。