架空請求業者の手口は多様化している!
身に覚えのない請求は全て架空請求!無視するのが一番
前回は、「オレオレ詐欺」が巧妙化している話でした。
「会社のお金を落とした」と称する息子だけでなく、上司や公的機関の担当者など多くの詐欺役者が登場し、被害者を信じ込ませる「劇場型詐欺」。ユーチューブには、その詐欺師の音声がアップされていることをご紹介しました。
今回は被害が絶えない架空請求業者と戦ったYouTuberをご紹介したいと思います。
今年2月、国民生活センターは「利用した覚えのない請求(架空請求)が横行しています」と改めて注意を呼びかけました。(参考)
架空請求の特徴は、ハガキやメール、SMS(ショートメール)などで、「勤務先を調査」「執行官の立会いの下、給与・動産・不動産の差し押さえ」「強制執行」「信用情報機関に登録」といった不安をあおるような脅し文句が書いてある点です。
その文字をみた瞬間、慌ててハガキなどに書かれている連絡先に電話をしてしまい、悪質業者の指示通りに法外な料金を支払う事件が多発しています。
コンビニを利用した新手の詐欺も!対策訓練がユーチューブに配信
最近は、架空請求業者の手口も多様化しています。
業者が被害者に支払い番号を伝え、コンビニエンスストアの情報端末などで決済させる架空請求が広がっています。
下の動画は昨年、愛知県警が実施した、コンビニを利用した架空請求詐欺の対策訓練です。
コンビニで十数桁の番号を店員に伝えたり、端末に入力すれば、ショッピングの支払いができる「収納代行」が架空請求詐欺に悪用されています。
詐欺師の間でコンビニ利用が増えているため、愛知県警が対策訓練を公開したものとみられます。
https://blog-life.tokyo/appointment-phone/
架空請求業者と戦うユーチューバーがいた!
「楽天ファイナンス」を名乗る架空請求業者とバトル
一方で、架空請求業者に積極的に接触し、その動画を配信しているYouTuberも増えてきました。
ユーチューバーがショートメール(SMS)を送ってきた架空請求業者に電話をかけて、その手口とバトルを配信した動画を紹介します。
それは、今年3月29日、「超大手企業を名乗る架空請求業者とバトルしたら発狂された…。」と題して配信されたものです。
ユーチューバーが電話をしたら、業者は「楽天ファイナンスのゴトウ」と名乗り、1年ほど前に携帯電話に契約しているといいます。
その料金と解約違約金、遅延延滞金は合計29万9600円。明日から東京地裁で民事訴訟の手続きが決定しているとして、電話をかけたYouTuberに早めの入金をススメています。
しかし、後半からユーチューバーの反撃が始まると、業者が本性をあらわにします。
動画に登場した架空請求業者は、「楽天ファイナンス」と称していましたが、大手企業を名乗って相手を信用させる手口も横行しています。
最近は、多くの自治体が「アマゾンジャパン合同会社等をかたる架空請求」に注意喚起を呼びかけています。(参考・つくば市)
架空請求には絶対に連絡しないことが重要
架空請求に騙されないためにはどうしたら良いのか?
国民生活センターは、次の5点を呼びかけています。
- 利用していなければ連絡しない
- 最寄りの生活消費センターに連絡する
- 電話番号など個人的な情報は知らせない
- 証拠は保管しておく
- 警察へ届出をする
まずは、ハガキなどで請求が届いても、絶対に電話で連絡しないことが重要です。
彼らは電話してきた段階で「こいつは騙されやすい人間だ」とスクーリングしているフシがあるためです。
多額の被害が報道されるケースとしては、自分自身がアダルトサイトにワンクリックした記憶があって、相手の要求通り、数十万円から数百万円のお金を振り込んでしまう事案です。
家族に相談しずらい案件であることや、自分にも非があると思い込んでいるため、業者のペースにはまり込んでしまうのです。
しかし、ワンクリックしただけで多額の請求が認められるわけがありません。
ですから、そんな場合でも無視することが最善の方法です。