若者は最大300万円程度の補助で地方移住するのか?【人口減少】

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日本人の人口7割が40代以上!海外の労働力が不可欠な時代

日本は一年間で徳島市規模の人口が減少している

冷静に考えると、衝撃的な数字です。

総務省の人口推計によると、日本の総人口は1億2650万9000人で前年同月比で25万7000人減少しました。(6月1日現在の確定値)

25万人は大きな都市に匹敵する数字です。つまり、毎年、徳島市(人口約25万7000人)規模の都市が消滅しているような国になったということです。

さらに、現在、50代以上は約5800万人で大人の半分を占めています。40代以上だと約7600万人。大人の約7割が40代なのです。

日本は若い働き手がどんどんが減り続ける危機に直面しています。

その対策として、政府が考えたのが、外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法改正案(入管法改正案)です。

野党の抵抗を振り切って、政府が入管法改正を急ぐ理由として、マスコミは人手不足に危機感を抱いた経済界の要望に政府が動いたと解説しています。

深刻な地方の若年層流出

ただ、最近、東南アジアをはじめ新興国の経済も発展し、本当に日本政府が期待するような外国人の人材が海外から来日してくれるかどうか分かりません。

ですから、海外の人材に頼るだけでなく、自分の国の人口減少は自分で何とかする手立ても同時に考える必要があります。

とくに深刻なのは地方の過疎化です。地元に働きたいと思える就職先が見つからず、上京する若者が後を絶ちません。

東京が地方から若い人たちを吸い上げ、地方の過疎化が進むと、当たり前だったことが当たり前でなくなる恐れがあります。

病院の看護婦さんや介護施設の看護士さんの高齢化はもちろん、老朽化した水道管の修繕・保守、道路や電線の修繕・保守・・・・数多くのライフラインを維持するには若い力が必要です。

雪国であれば、降雪で家が潰れないように屋根の雪下ろしも急務です。しかし、高齢者が屋根の上でスコップを持って雪下ろしする報道映像が目立ちます。

東京だけでなく、地方にもバリバリ働ける若者が不可欠なのです。

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これで大丈夫か?地方移住したら最大300万円の補助金

地方移住の補助は最大で起業300万円、中小企業100万円

人口が東京に一極集中する現状を抑制しようと、政府も動き始めました。

新聞各紙は先ごろ、東京圏から地方に移住して起業する人を対象に最大300万円を補助する制度の創設を検討していると報じました。

朝日新聞によると、起業する人には最大300万円、中小企業の就職は最大100万円を補助し、年間1万人を想定しているということです。

 政府は、人口の東京一極集中を抑えるため、東京圏から地方に移住して起業する人を対象に、最大300万円を補助する制度をつくる方針を決めた。移住者が中小企業に就職した場合も最大100万を補助する。内閣府が30日に発表した2019年度予算案の概算要求に盛り込んだ。(中略)内閣府は年間1万人の利用を想定する。移住とは別に地方で一定期間、職に就いていない人向けの補助金も新設を検討する方針で、あわせて約84億円を要求に盛り込んだ。(引用元:朝日新聞)

地方移住は人生の大きな決断

自分に置き換えて見ると分かりますが、東京圏から地方に移住するのは大きな決断を伴います。

独身であればまだ身軽ですが、家族がいれば、子供の教育や買い物の利便性なども考え、奥さんの理解が重要になります。

私も地方出身なので分かりますが、東京在住者の方が地方の人たちよりは電車通勤などで歩く距離は長いです。地方の生活は車がなければ、買い物など用を足せないので、歩く機会が少ないからです。

裏返せば、地方の生活に車は必要不可欠で、奥さんが免許を持っていなければ、生活に不便をきたすかもしれません。

それ以上に、移住を考えている人たちは、移住後、食べていけるだけの収入を確保できるのか深く考えるはずです。

地方移住という大きな決断をするときに、「起業は最大300万円、中小企業は最大100万円」という程度の補助でインセンティブが働くのかどうか疑問です。

東京圏から地方に若い人たちを分散するのならば、政府はもっと腰の入った政策を考えないと、「仏作って魂入れず」になる恐れがあります。

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