現役世代が非課税のNISA申し込みに動き始めた!「老後2000万円不足」の影響

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「老後2000万円不足」問題で「自分年金」づくりが活発化

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20〜40代を中心にNISA申し込みが急増!

金融庁の思惑通りになってきました。

金融庁が発表した「老後2000万円不足」報告書の問題が、政界の大騒ぎをよそに、20〜40代の現役世代を動かし始めました。

日本経済新聞によると、ネット証券に20〜40代を中心に、運用益が非課税になるNISAの申し込みが急増し、個々人が「自分年金」を作ろうとする動きが広がっているということです。

「老後に約2000万円の備えが必要」とした金融庁の報告書をきっかけに、個人が資産形成へ動き始めている。ネット証券では20~40代の現役世代を中心に、運用益が非課税の少額投資非課税制度(NISA)の申し込みが急増。資産運用を扱うセミナーには募集を大幅に上回る参加希望者が集まっている。報告書を機に、個人による「じぶん年金」づくりが広がりつつある。(出典:日本経済新聞

もともと、金融庁の報告書は国民の老後を心配したものというよりも、老後不安を煽って、利用者が伸びないiDeCoやつみたてNISAに若い人たちを誘導するのが目的だと感じていました。

政府内では、麻生財務大臣が金融庁の報告書を受理せず、「なかったもの」にされてしまいましたが、日経報道の通りだとすると、金融庁の本来の目的は達せられたのかもしれません。

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老後は非課税のNISAなど「自分年金」で大丈夫なのか?

若い世代が自分の老後に不安を抱き、「自分年金」づくりに動くことは決して間違ったことではありません。

お金のない老後ほど惨めで怖いものはありません。

ですから、自分の人生を政府や会社頼みにせず、自助で後半人生を切り開こうという気持ちを持つ人が増えていることは喜ばしいことだと思います。

しかも、お金を働かせてお金を稼ぐ方法として、運用益などが非課税になるNISAを選択するのは賢明な選択です。

最近の現役世代はコスト意識が高いらしく、NISAを申し込む口座はネット証券を選んでいる点も研究のあとがうかがえます。

当ブログは、昨年から、運用益が非課税になるNISAの利点と注意点について配信してきました。

リタイア生活の株式投資はNISAが最適な3つの理由【初心者入門】
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この中で、証券口座のコストにも注意が必要だと指摘し、可能な限り、取引手数料の安いネット証券が賢明だと申し上げました。

具体的には、以下の3証券が理想的で、長期投資になればなるほど、優遇税制と取引手数料という2大コストの差が大きく響いてきます。

SBI証券 口座開設数・投信本数・外国株の取扱国数が第1位。手数料が安い
楽天証券 口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、「マーケットスピード」利用可能
マネックス証券 米国株に強く、IPO取扱数2位、ミニ株も取引できて手数料も安い

最近は、取引手数料の安い上記の3証券を利用する人が増えています。

確かに、ネット証券を利用してNISAを申し込むのが長期投資には理想的だと思います。

環境を整えたとして、つみたてNISAや一般NISAには死角はないのでしょうか?

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NISA口座で運用する際に注意したいポイント

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どこまでもコスト意識を徹底したい

通常、株式や投資信託の取引は、利益を確定させると、20%の税金を徴収されてしまいます。

NISA口座はその税金がタダになるのですから、自ずと運用利回りは有利に働きます。

ですから、NISAで取引できる株式や投資信託を探し、長期間、購入し続けるわけですが、投資信託にはもう一つのコストが潜んでいます。

それが、毎年、投資家が支払い続ける「信託報酬」という名のコストです。

信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間はずっと投資家が支払い続ける費用のことです。ただし、別途支払うのではなく、信託財産の中から「純資産総額に対して何%」といった形で毎日差し引かれます。投資信託の種類によって信託報酬は異なりますが、年0.5~2.0%程度が一般的です。(出典:SMBC日興証券

簡単に言うと、個人投資家が数ある株式や債券から有望な金融商品を探し出して運用するのは面倒です。

ですから、投資家がファンドマネージャーに運用を委託するのが投資信託であり、その代わり、毎年、運用してくれた報酬を払い続ける必要があるということです。

仮に、年1%払う場合、10年で10%、20年で20%もの信託報酬を支払う計算になります。

積立方式で長期投資する場合、年々、投資残高が大きくなりますから、比例して実際支払う金額も拡大していきます。

特に注意が必要なのは、ファンドマネージャーが独自の運用方針で平均以上の高い利回りを目指すアクティブファンドです。

アクティブファンドとインデックスファンドの違い

投資信託は、インデックスファンドとアクティブファンドに大別されます。

インデックスファンドは、特定の指数と値動きが一緒になるように運用されている投資信託で、多くのファンドが名前に「インデックス」という単語を入れています。

代表的なものとしては、国内では東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価 、JPX日経インデックス400。米国では、ダウ平均株価、NASDAQ総合指数、S&P 500などが有名です。

一方、アクティブファンドは、日経平均株価など代表的な指数を上回る運用成果を出すことが目的です。日経平均が年間20%値上がりした場合、アクティブファンドは20%以上の高い値上がりを目指します。

そのために、アクティブファンドは企業の成長力などを丁寧に分析し、今後の値上がりが期待できそうな銘柄を独自の物差しで選別し、ファンドの中に組み入れていきます。

このため、ファンドマネージャーに支払う信託報酬はインデックスファンドより高めに設定されています。

日経平均など各種指数よりも高い利回りを実現したい人にとって、アクティブファンドは魅力的です。

サラリーマンや自営業者が将来の老後資金として考えた場合、金融庁の指摘する「2000万円」では、到底不足するという見方が少なくありません。

とくに、つみたてNISAは年間40万円しか投資できません。20年間でも投資元本は800万円にすぎないため、アクティブファンドで高い利回りを目指したい個人投資家も少なくないと思います。

つみたてNISAでアクティブファンドを選ぶときの留意点

つみたてNISAで取引できるアクティブファンドは18本(6月26日現在)ありますが、信託報酬は0.8〜1.6%となっています。

英国と欧州の株式50銘柄を厳選して運用している「フィデリティ・欧州株・ファンド」は信託報酬が年1.6%。10年間の運用で16%、20年間だと32%もの信託報酬を支払うことになります。

しかし、アクティブファンドは信託報酬が高いので敬遠するのも短絡的です。

たとえば、レオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみ投信 」は、信託報酬が年1.0584%ですが、過去5年間で109.58%の運用実績があります。

つまり、元本を2倍にした実績があるということです。

レオス・キャピタルワークスは「地味だけれど地道に成長していく企業に投資する」のが特徴で、運用報告会には全アナリストが登壇して「顔の見える運用」を心がけています。

「ひふみ投信 」はレオスが直接販売する投資信託ですが、「ひふみプラス」はSBI証券楽天証券マネックス証券も扱っています。

ただ、投資ですから、儲かるかどうかは神のみぞ知る世界。基本的には自己責任です。

「老後2000万円不足」という報告書を知って、つみたてNISAなど非課税口座に申し込みが急増していますが、20年後、30年後、最終的には損失を被ったということもありえます。

ですから、金融資産の形成は一般NISAやつみたてNISAだけに頼るのではなく、会社の仕事に励み、同時に副業でも稼ぐ力を身につける「ハイブリッドな自分」になることが、何よりも肝心です。

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