サラリーマンの危機は人生の好機かもしれない
38歳のサラリーマンYouTuberが会社を早期退職
経済的な自立を築いて早期退職を実現するサラリーマンは少ないものです。
早期退職の多くは会社の経営危機でリストラされた末だったり、上司との折り合いが悪くなって精神的な不調に陥った末の早期退職が一般的です。
しかし、なかには、このままでは自分は心から満足できる人生を送れないかもしれないという危機感から一念発起し、早期退職の準備を続けて、余裕ある早期リタイアに歩み出す人もいるものです。
3月末に、私が注目していたYouTuberが早期退職したという報告動画を配信しました。
その人は、名古屋市在住のサラリーマン大家で、「もふもふ不動産」というYouTube動画を配信している茂風智文(もふ ともふみ)さん(38歳)です。
茂風智文さんは3月末で大手の研究開発会社を退職し、4月から不動産投資家とブロガー、そしてYouTuberという3つの収入源を基盤にフリーランスとして生きる道をスタートしました。
3月29日に「Youtuberで大企業を退職しました!なぜ安定したサラリーマンをやめて自分で稼ぐ道を選んだか?」と題して配信したのが、次の動画です。
サラリーマン時代に築いた複数の収入源
茂風さんは、サラリーマンを続けながら、不動産とブログ、YouTubeの3つの収入源を築き上げ、早期退職することができました。
彼が早期退職を目指してコツコツ努力したのはどうしてなのか?
茂風さんのブログ「もふもふ不動産 初心者向け不動産投資の情報サイト」によると、2007年に世界を恐怖に陥れたリーマンショックだったそうです。
世界最先端の研究開発をしたいと就職した会社も過去最大の赤字を計上し、週休3日制になり、残業も禁止になって、将来に不安を抱くようになったのだいいます。
「このままでいいのだろうか。バリバリ働いてきたけれど、会社が傾いたら首になるのではないだろうか?」
その後は、月80時間の残業が3年続き、「このままでいいのだろうか?」と疑問を抱き続けた末に、最初に手がけたのは不動産投資だったそうです。
その不動産投資の成功を軸に、ブログ、そしてYouTubeと、収益の幅を広げていったわけですが、ここから学ぶことは3点あります。
- 危機感を抱いたら脱却する方法を常に考えること
- 脱却方法を考えるだけでなく行動すること
- まずは自分の軸となる分野を固めること
この3点は当ブログで申し上げ続けてきたことですが、やはり、早期退職に成功する人は基本に忠実なのだと改めて実感しました。
早期リタイアに成功する人の共通点はストイックな生活
サラリーマンをやりながら副収入が月収170万円になった理由
「もふもふ不動産」の茂風智文のサラリーマン生活は大企業に勤続12年でした。
茂風さんは、200〜300万円程度の退職金をもらえると思っていたそうですが、実際は自己都合による退職でもあり、75万円だったということです。
本人は「ちょっと衝撃を受けた」と話していて、若い人が早期退職する際には「退職金を当てにしてはいけない」とアドバイスしています。(参考:「退職金の金額が少なすぎて泣きそうです…転職して大企業に勤続12年の退職金を大公開」)
しかし、彼にとって、退職金は大きな問題ではありません。
というのも、現在は副業が月収100万円を超えているからです。
YouTube動画によると、3月は月収170万円。その内訳は以下の通りです。
- アフィリエイト 110万円
- 自社製品 10万円
- YouTube 47万円
ブログのアフィエイリト収入が立派ですね。この他にも法人化している不動産事業でも収入があるそうなので、合計すると、月収200万円を超えているとみられます。
ここまで副業で稼げるようになれば、むしろ、会社をやめて副業に専念する選択は賢明かもしれません。
脱サラを実現するにはストイックで地道な生活が必要不可欠
副収入の内訳や、サラリーマンをしながら副業の時間をどのように捻出したのか説明したのが、次のYouTube動画です。
サラリーマンが副業を成功させるためには、会社の業務に悪影響を及ぼさない形で副業の時間を捻出することが最重要課題になります。
茂風さんは平日の時間のやりくりについて、次の3点を紹介しています。
- 仕事の効率化によって2年前から残業ゼロを実現した
- 「残業はしません」と宣言して自分の時間を確保した
- 毎晩4時間を副業にあてた(YouTube2時間、ブログ2時間)
平日の睡眠は約5時間。翌日夜に飲み会などの予定があれば、前日にブログや動画を仕上げていたようです。この点は私と同じような生活だと感じました。
時間は貧富に関係なく、誰にも24時間と平等です。ですから、その時間をどれだけ自分の副業に振り分けることができるのか、これはとても重要なポイントです。
茂風さんも「何かを成し遂げるためには何かしらを犠牲にしなければいけない」と述べていますが、まさにその通りです。何を犠牲にするべきなのか、その取捨選択も個々のセンスに関わってくる部分だと思います。
そのうえで、茂風さんは「クリックするだけで何十万とか、バイナリーオプションで何百万とか、楽に稼げるというのはほぼガセネタ」とも強調し、ストイックに副業生活を続ける重要性を説いています。
まとめ・経済的な自立を実現する人の共通点
会社員生活を順調にこなしながら、空気を吸うがごとく副業も極める。将来不安が高まるにつれて、これからは「人生二毛作」に取り組むサラリーマンが増えるかもしれません。
しかし、給料を上回るほど副業で収入を得るのは簡単なことではありません。
ただ、副業で成功している人が少ないからこそ、挑戦する価値があると考える人は、すでに副業向きなサラリーマンだと私は思っています。
というのも、副業に成功するサラリーマンには共通する点があるからです。
それは、以下の通りです。
- 困難かどうかよりもすぐにやることを重視する
- 自分の時間を何よりも大切にする
- 「簡単に稼げる副業」には飛びつかない
- ブログでもYouTubeでも何か一つ収益の軸をつくっている
- 毎日規則正しいストイックな生活を続けている
- 一時的な大きな報酬よりも継続な報酬を重視する
なぜ、副業に成功している人がストイックな生活を継続できるのか?
それは成果が見え始めると、どんなゲームよりも楽しくなるからです。
おそらく、YouTube動画で早期退職を報告した茂風さんも、副業が楽しくなったら続いたのだと思います。
副業が楽しくなるまで、毎日、コツコツ頑張れるかどうかが、経済自立を手にして早期退職できるかどうかの分岐点だと考えています。