リタイア前の準備がすべてを決める
準備期間は10年以上が理想的
私が将来のアーリーリタイアを考え始めたのは20年ほど前でした。
そして15年前ほどに具体的な準備を始めました。
我が家の場合、幸いにも共働きでダブルインカムだったので、私が住宅ローンや光熱費、教育費を負担し、妻が食費を負担する支出の分担制をとっていました。
ダブルインカムによって、手取り収入の半分以上をコツコツ貯めて貯蓄を増やしました。
ただ、将来のためとはいえ、”いまの生活”を犠牲にするのは本末転倒だとも感じたので、極端な節約は控えました。
今にして思うと、早めに早期退職を意識して資金準備に入ったのは正解だったと思います。
貯蓄以外は株式投資と不動産投資にも挑戦
リタイアの準備は貯蓄が基本でしたが、それだけでは資産を増やすスピードは遅いと考えました。
ですから、最初に挑戦したのが株式投資と不動産投資でした。
株式投資はバブル崩壊後、日本株が長期低迷期にあったので、将来、急伸しそうな海外新興国の株式を調べました。
その結果、北京五輪を控えていた中国・香港株に期待し、個別銘柄を研究し、案の定、北京五輪前に中国株ブームが到来しました。
世界中の投資家が中国に注目し株価はグングン上昇しました。
私の保有銘柄も2年ほどで600万円ほどの投資資金が2000万円以上に膨れ上がりました。
現役時代に身に着けたい株式投資のコツ
ただ、株式投資というのは買い時以上に売り時が難しく、なかなか株価の天井では決済できないものです。
「まだ上がるのではないか」という期待感が決済を踏みとどまらせるためです。
中国株は急落が始まってから利益を確定したので、税引き後の手取り資金は投資額の約2倍。1200万円ほどでした。
それでも資金が倍増し、リタイア前に株式投資のコツを勉強できたことは大きな経験値となりました。
しかし、退職金をもらったあとに株式投資をやっていたら、そんなにうまく行ったかどうかは分かりません。
むしろ、含み損が出た段階で早めに損切りしていたかもしれません。
株式投資は退職金をもらってから始めるのではなく、サラリーマン時代に経験しておくことが大切だというのが実感です。
早期退職したあとの投資の失敗は、新たな収入や残された時間が限られているため、挽回が難しいものです。
損失額次第では取り返しのつかないことにもなります。
老後やリタイア後に投資で大失敗しないためには、サラリーマン時代に株式投資を経験しておくことが必要不可欠だと感じています。
手軽な副収入があれば理想的
中途半端な不動産投資は失敗する
私がサラリーマン時代にもうひとつ実践したのは不動産投資でした。
結論から言うと、「不動産投資で人生終了にならないための注意点!」でも申し上げましたが、これは失敗でした。
失敗した最大の原因は、マンションを高値で購入したためです。
買値7000万円で20年後の売値が3300万円でした。
幸いにも長期の空き室は発生しなかったことです。
家賃収入(年間200万円)が安定していたので、売却後の最終収支はトントンという成績でした。
7000万円もの投資をするのなら、アパート経営が良かったのかもしれません。
マンションよりもアパート経営のほうが圧倒的に利回りものです。
不動産投資を実践するにあたっては、アパートを数棟保有する戦略が優れていたのかもしれませんが、サラリーマン生活が多忙だったこともあり、物件管理や賃貸人のクレーム処理など雑用は避けたいと考えました。
やはり、サラリーマンという本業を持ちながら、副業で不動産投資で稼ぐには覚悟が不足していたと思います。
投資とともに経験しておきたいネット収入
貯蓄や投資に並行してやってみたのは、副業ブログでした。
ブログはやればやるほど奥深く、可能性も感じる分野でした。
最終的には6000万円以上の収入となって、子どもたちの塾代やピアノ代、自宅のリフォーム代も副収入で捻出できたので将来資金の形成に多大な貢献をしてくれました。
私の場合は、ブログを始める前はインターネットを利用した副収入には全く無知でした。
しかし、ブログ自体が面白かったので熱中することができ、ブログを起点にインターネットを活用して自力で稼ぐという新たな視野が広がりました。
早期退職後に、ブログを本格的に再開しました。
当時とは、ブログの世界も様変わりしましたが、やはり趣味と実益を兼ねて稼ぐ分野としてとても優れていると再認識しています。
アーリーリタイアの成否は準備期間で決まる
悠々自適なリタイア生活を実現するための3種の神器は、年金収入以外では、①貯蓄②投資③副収入だと考えています。
リタイアしたあと生活苦から再就職し、再就職先の会社が前の会社よりブラックだったら、「いったい、自分は何のためにアーリーリタイアしたのか」と深く後悔するhずです。
そんな事態に陥らないためには、退職後は決して他人に雇用される生活には戻らないという覚悟と、自力で生きるための経済的準備が何よりも重要です。
リタイアに必要な資金を貯めるためには、それ相応の時間もかかります。
私の経験では、準備には最低5〜10年は必要だと感じています。