私はサラリーマン時代に副業を実践したことが、現在の経済的自立と早期リタイアを実現した要因だと考えています。
そんな私でも副業の過程で失敗したと感じていることもあります。
いまにして思えば、その失敗は当然のことであり、いまだったら絶対に繰り返さないと思います。
それは副業には理想的な順序があることを経験したためです。
今回は、早期退職や生活防衛のために副業を考えている人に向け、私の体験に基づき、理想的な順序論をシェアしたいと思います。
副業に成功するには理想的な実践順序がある
低コストから高コストを意識すること
私は30代前半で不動産投資を始め、その後、ブログやサイト、そして株式投資やFXなど数多くの副業を経験しました。
その結果、トータルで8000万円ほどの副収入を得て、経済的自立の一因となったのは間違いありません。
ただ、副業に取り組んだ約20年間を振り返ると、副業の順序は決して褒められたものではないと考えています。
私が不動産投資を始めたのは、まだバブル景気の余韻が残っている頃でした。
不動産価格が下がったと思ってマンション投資を始めたのですが、当時はまだ十分に下がりきってはいませんでした。
ですから、最初の不動産投資に手元資金の多くを投入してしまい、その後、不動産がさらに急落した時には買い増すどころか、逆に腰が引けていました。
その経験から得た教訓は、副業はコストの安いものから始めるべきだということです。
不動産物件の高づかみを反省し、次に始めたのがサイトとブログの運営でした。
数千万単位の資金が必要だった不動産とは違って、ほとんど経費を必要としない副業だからです。
不動産投資は家賃収入から銀行ローンを差し引いて、手元に残る利益は年間50万円ほど。一方、ほぼコストゼロのサイトとブログは1年目から年間30万円ほどの利益でした。
投入資金と獲得収入を考えると、サイトやブログが圧倒的に経済合理性が高い副業だと分かりました。
とくに、ブログを始めて4年目に年収1800万円を超えた時には、不動産投資の失敗を骨身に感じていました。
まずはコストの安い副業から始めることは基本的な副業の順序だと考えています。
市場性のある副業はゆっくり始めても遅くはない
サラリーマンに人気の副業といえば、株式投資です。
お金にお金を稼がせる株式投資は、1日24時間の多くを会社の仕事に奪われてしまうサラリーマンにとって、手軽に取り組みやすい副業だと思います。
ただ、株式投資も不動産投資と同じで相場が変動しますから、時期によって価格は変動します。
投資は安く買って高く売るのが大原則です。
このため、誰もが「まだまだ大暴落しそうだ」と恐怖のどん底の時期に仕込むのが、最もリスクが少なく最終的な利益も大きいものです。
しかし、これは「副業あるある」ですが、副業として株式投資を始めた当初、含み損が悩みのタネになる人が多いものです。
それはなぜでしょうか?
サラリーマンが株式投資を始めようと考える時期は、テレビやネットで株で儲かった人が目立つような相場の好調時が多いからです。
株式投資の成功者を見て「俺もやってみようかな」と思うのはよくあることです。
逆に、リーマンショックのような大暴落相場で、テレビやネットで大損した人ばかりが登場すると、今度は「やっぱり株は怖い」と副業に選択する人は急減するものです。
では、理想的なスタート時期に遭遇するには、どうしたらいいのか?
私はブログで稼ぎながら大暴落を虎視眈々と待つのが最も賢明だと考えています。
副業ブログには損失という事態がありません。
収入額は個人差がありますが、毎月収入はあっても株式投資のように損失が発生する月はないからです。
ですから、ブログをコツコツ育てながら、株式相場が大暴落した局面で始めるのが賢明です。
株式投資を始める際、ブログで稼いだ収入を投資原資にできれば、理想的です。
ブログや投資など副業の順序を巡る体験的な考察
私が失敗した副業の順序とは?
もし、いま、私が30〜40代のサラリーマンで、投資を始めたいと思ったなら、まずは迷わず、ブログから始めます。
ブログで収入が発生するようになったら、次は大暴落時を見逃さず、ブログ収入を株式投資に注ぎ込みます。
「ブログに熱中している期間中に株価が暴騰してしまったら、どうするの?」
こんな心配をする人がいますが、上がったものは必ず下がるのが株式相場の鉄則です。何も焦る必要はありません。必ず急落時は訪れます。
ただ、株式投資で利益を得ることができたら、最終的に理想的な副業は不動産投資ではないかとも考えています。
私は不動産を高づかみしたので、家賃収入と売却でようやくトントンまで回復することができました。ただ、それには20年ほどの期間を要しました。
しかし、「ブログ→株式投資→不動産投資」の順で副業をやっていたら、資金的にも余裕があったでしょうから、不動産はいまでも手放していなかったと思います。
むしろ物件数を増やし、悠々自適な不動産生活を実現できていたのではないかと考えています。
早期退職を実現するために理想的な副業を見つけよう
私は20年間の不動産投資で不動産業者に管理を丸投げしていました。
不動産投資の経験が長かったせいか、不動産会社の経営者や役員とも懇意となり、入居者の要望や設備の不具合も直ちに業者から連絡が入り、即座に対応してもらえる体制が出来上がっていました。
ですから、物件数が増えたとしても、厄介な管理や入居者対応も面倒ではなかったと思います。
会社経営や株式投資で成功した人が最後は不動産投資にたどり着くと言います。
いまは、それが分かる気がします。
10%レベルの利回りで運用できる投資といえば、不動産が上位に挙げられます。
サラリーマンが銀行ローンでレバレッジをかけて不動産投資するのはリスクがあります。
しかし、ブログや株式で稼いだ富裕層がキャッシュを運用する程度の気持ちで取り組む不動産投資であれば、「十分、アリだ」と思っています。
サラリーマンにとって、どんな副業が最適なのか、絶対的な回答はありません。
個々の資産状況や労働環境、家庭環境によって異なるからです。
ただ、サラリーマンであれば、コストの安い副業から経験するのが、最もリスクが低く成功率は高いと実感しています。