早期退職の時期は連立方程式で考えることが重要
5〜6月に会社を辞めたいと思う人が増える理由
ゴールデンウィーク明けの5月から6月は会社をやめたいと考える人が増えると言われます。
GWの旅行で非日常的な日々を過ごし、嫌な上司の顔を見たくないという思いを募らせたり、休暇中に学生時代の友人と会って自分の会社の待遇が劣っていることを悟るからではないかと思います。
ですから、夏のボーナスをもらったら早期退職して、少し休みたいと考えるのも分からないではありません。
しかし、会社を辞めても、外の世界には天国があるわけではなく、生きるためには、また、どこかで稼がなくてはいけません。
誰かに雇われることになれば、改めて会社員生活が始まり、生きる事は辛いことだと感じる日々になるかもしれません。
人生はマラソンのように長い道のりを走りながらラストリゾートを探す旅だと思います。
しかし、ラストリゾートは必ず見つかるものです。
ただ、そのためには入念な計算と計画、そして継続的な努力の3点セットが必要なのです。
一時の衝動で会社を辞める前に、自分には、その3点セットがあるのかどうか、冷静に点検することが不可欠です。
では、どんな計算と計画、そして継続的な努力が必要なのでしょうか?
有利なリタイア年齢を計算することが重要
現在、私は早期退職し、ストレスや経済的な不安のない日々を送っています。
そのためには、何歳で早期退職するべきか、何年も考え続けました。
まずは経済的な面から検討しました。
サラリーマンを続けながら副業も並行すると、金融資産は加速度的に増えていきます。
ですから、サラリーマン生活を長く続ければ続けるほど金融資産が貯まります。
そのため、私は40歳前後から本格的に給料と副業で金融資産を増やし始め、15年前後で早期リタイアしようと考えました。
それ以上、年月を要すると、結局は定年退職になってしまうからです。なぜ、定年退職がダメなのかは、後ほど説明したいと思います。
もう一つの経済的な計算ですが、「公的年金」という不労所得の存在があります。
公的年金は保険料を払い込む年月が長いほど有利になります。
普通のサラリーマンだと、40歳で退職したら年金は微々たる金額しか受給することができません。50歳で退職しても年間150万円程度です。
しかし、55歳前後であれば、200万円前後の年金が期待できます。年金はあてにはしていませんが、最終的な生活保障にはなります。
金融資産を形成する助走期間と、公的年金の受給額の双方を計算して、経済的には50代半ばの早期退職が望ましいと考えたわけです。
何のための早期退職なのか考えると辞め時が分かってくる
経済面の計算の次は自分の体力や健康を考える
金融資産を貯めるには、可能な限り長く、会社員で副業に励んでいることが有利ではあります。
しかし、せっかく退職したのに体力が衰えて自分の好きな趣味や仕事に打ち込めないのでは、自由になった甲斐がありません。
ですから、65歳で定年退職するのは、人生の黄金期をスタートするには遅すぎると考えました。
かりに55歳で早期退職すれば、60歳までの5年間、本格的に自力で稼ぐ助走期間がつくれます。
かりに、ブログで稼ぐにしても、毎日、記事を書き続けるためには、ある程度のエネルギーとマーケティングやライティングを身につける頭の柔らかさや若さが必要です。
もっとも40代から副業でブログを始めた人ならば、退職後の準備期間が短くて済みますから、58歳前後での早期退職でも構わないと思います。
いずれにしても、自分の退職年齢を決めたら、退職までに、どんな副業に挑戦するのか計画を練っておく事が大切です。
経済的な計算をし、副業計画を立案し、自由を楽しむための体力を考えれば、おのずと50代が早期退職の適齢期だと分かってくるはずです。
早期退職の計画を立てたら継続の有無が明暗を分ける
退職年齢を決めて計画を立てたら、あとは様々な副業に挑戦するだけです。
ただ、当初、副業がうまくいかなくても簡単に結論を出さないことが重要です。
投資でもブログでも最低2〜3年は継続しなければ、可能性は見えてきません。
投資やブログで資産づくりに成功している人は10年以上の年月を要したという人が少なくありません。
そうした人たちの共通点は、単純な作業を継続したということです。
継続する力が副業の成否を決定づけると言っても過言ではないと思います。
最後に、30代や40代よりも、50代の早期リタイアが最も有利だと考える理由をまとめます。
- 金融資産を貯める助走期間が長い
- 公的年金の受給額が多い
- 副業に打ち込む準備期間を長年取れる
30代や40代のときに、誰でも1度や2度は会社を辞めたいと考えるものです。
しかし、会社を辞めたいと思った時は、会社の辞めどきではなく、金融資産の貯めどきであり、副業を始める時なのです。