キャンプ人口が2013年以降、増加し続け、最近は「第2次キャンプブームが到来したと言われます。
漫画「ゆるキャン△」の影響もあって、キャンパーも低年齢化し、ひとりで気楽にキャンプする「ソロキャン」も広がっています。
『ゆるキャン△』は、あfろによる日本の漫画作品。山梨県周辺を舞台に、キャンプ場でのリクリエーションや野外調理などといったアウトドア趣味の魅力と、それを身の丈に合った範囲で満喫する女子高校生たちのゆるやかな日常を描く。(出典:Wikipedia)
キャンプはなぜ、いま、第2のブームとなったのか?
ブームの先には、どんな可能性があるのか?
今回のブームはリタイア生活の幅を広げる可能性も感じるので考察したいと思います。
令和は1990年代以来のキャンプブームが到来か!
キャンプブームは1996年の1580万人がピーク!
私が働き盛りの頃、空前のキャンプブームが到来しました。
日本オートキャンプ協会によると、1996年にオートキャンプ人口は1580万人に上り、休日にはキャンプ場が難民キャンプのような賑わいでした。
その後、キャンプブームは下降線をたどり、2008年は705万人と最盛期の半減以下まで落ち込みました。
しかし、2013年以降は年々、キャンンプ人口は増加に転じ、今年2019年のゴールデンウィークはキャンプ場の入場に列をつらねる車の光景が目立ちました。
家族キャンプからソロキャンプの時代へ
なぜ、1990年代半ばに空前のキャンプブームが到来したのでしょうか?
まずは、空前のマイカーブームに加えて、ホテルや旅館の宿泊代高騰がありました。
1990年前後のバブル経済の余韻は宿泊費の高騰という形で残存し、家族四人でリゾートホテルに宿泊するのは1泊5〜10万円を覚悟しなければいけないほど大変な負担でした。
一方、キャンプ場は高規格キャンプ場でも家族で1泊1万円前後で泊まれます。
自然に触れて日常のストレスから解放されたいというお父さんが車にキャンプ用品を詰め込み、家族で出かける光景が急激に増えたのです。
ただ、最近の第2次キャンプブームは1990年代の第1次キャンプブームとは少し様子が違います。
最近の第2次キャンプブームの特徴は、若いキャンパーやソロキャンパー、女性キャンパーが目立つということです。
日本オートキャンプ協会がまとめた「2017年のオートキャンプ概況」によると、以下のような傾向が見られるとしています。
ご覧のように、初心者やシニア、ソロキャンパー、外国人や女性グループが増えたとしています。
シニアキャンパーは1990年代の第一次ブームの際に家族で出かけた世代と思われます。子育てが終わり、夫婦で、あるいは一人で、ゆっくりキャンプを楽しみたいという人たちです。
一方で、初心者や女性グループ、さらにはソロキャンパーが増えた背景には何があるのか?
それが分かれば、ストレスだらけのサラリーマンも新たな生き方や働き方を見つけることができるかもしれません。
第2次キャンプブームの牽引役はユーチューブやSNSか?
第一次ブームの時になかったものはYouTubeとSNS
今回のキャンプブームの牽引役は、YouTubeやインスタなどSNSといって過言ではないと思います。
私の周囲にもYouTubeの動画を見てキャンプを再開したシニアが少なくありません。さらには、ソロキャンプのかっこよさにひかれてキャンプグッズを買い集める若い人も多いようです。
第一次ブームの頃は空前のマイカーブームでもあったので、多くの荷物を車につぎ込んだものですが、ソロキャンプならば、車がなくても、リュックひとつで電車を乗り継いでキャンプ場にたどり着くことも可能です。
車を持たなくなった若者でもキャンプには行けるのです。
また、キャンプ用品を買い集めるのも、キャンプの楽しさのひとつでもあります。
かつては、高価格のスノーピークをはじめ、やや低価格のコールマン、ロゴス、キャプテンスタッグなどメーカーが限られていましたが、最近は新規メーカーの参入や中華系の低価格ギアがアマゾンで手軽に購入できるようになりました。
キャンプを楽しむハードルが費用面でも大幅に低くなったように感じます。
YouTubeやブログで高収入キャンパーも出現
キャンプの楽しみ方は人ぞれぞれですが、共通している点があります。
それは自然の中で食べる食事は格別美味しく感じるということです。
キャンプ場に着いてテントやタープなどの設置を終えた後、焚き火を開始し、自分の食べたいものを思い思いに作る。
食事のあとは、焚き火を見つめながら、お酒を片手に自分だけの時間をゆっくり過ごすというソロキャンプが、サラリーマンやOL、第一次ブームを経験したシニア世代にまで広がっているのは当然のことなのかもしれません。
その様子を動画に撮影し、YouTubeに配信することによって、数万人の登録者を獲得している人も少なくありません。
そうした動画を視聴するだけでも、キャンプに行けない人が疑似体験できるからです。
会社員の傍らキャンプを続けて、脱サラした人やOLを辞めてYouTubeの収入で生活している人も見かけるようになりました。
まさにYouTubeやブログは働き方や生き方を改革するツールになっています。
冷静の時代は早期リタイアする人が増えるにつれて、キャンプ人口もまた右肩上がりで増えるものとみられます。