ストレスは万病のもと!命を縮める危険性に気づくことが重要
私が会社員時代に経験したストレスの原因
サラリーマンなら誰でも大なり小なりストレスを抱えているはずです。
私自身、サラリーマン時代、ストレスを感じながら生活していました。
周囲からは「ストレスのない男」と思われていましたが、本当はストレスを誰にも知られまいと無理しながら働いていたのです。
しかし、無理も長くは続きません。加齢とともに耐久力が低下したのか、ストレスは最高潮に達し、40代前半に体の変調を覚えるようになりました。
当時、社内には不祥事が発生していました。
それを社外に公表する前、社長の補佐として事実の究明や処分、記者会見の想定問答、今後の対応策を立案する必要がありました。
この話はいずれ詳しく書きたいと思いますが、肉体的疲労だけでなく、精神的なストレスも相当なものでした。
精神的ストレスが体の変調となって表面化
その不祥事は次期の社長候補の担当するセクションで発生していました。
その社長候補を守ろうとする勢力は、不祥事を社員個人の責任で終わらせようと画策していました。
しかし、それでは説明できないことが多すぎました。
公正明大に事実を公表できなければ、企業の信頼性は地に落ちてしまいます。
社長を交えた対策会議で、幹部たちは「その辺のことはよくわかりません」「そこはまだ本人に確かめていません」と事実関係をあやふやにしようとしました。
彼らは次期社長候補を守ることが自分の出世にもプラスになると信じていたのかもしれません。
一方、社長と私は、社員だけの問題なのか、それとも共犯者がいるのか、組織的な問題が進行していたのではないかと疑い、細かい事実関係を詰めようとしました。
あやふやな事実や抽象的な説明では、社会に対し説得力を持たないからです。
しかし、対策会議では抽象的で不明瞭な説明ばかり。社長と私は「それすら答えられなければ、記者会見で誰も納得しない」と再調査を要求するという繰り返しでした。
常に私が考えたのは「誰かを守るために事実を曲げることは企業という大きな船を沈めてしまう」ということでした。
不祥事をめぐって、日夜、泊りがけで勤務する日々が続き、社長の記者会見を終えたあと、私はとうとう体の不調を覚えることになりました。
不眠、気分の落ち込み、激しい胸の圧迫感、物事への興味を失う・・・
「このままでは体や心がもたない」
そう考え、記者会見が終わったあと、異動を申し出ました。
私がストレスを減らすためにやったこととは?
強いストレスは早死のリスクを高める
当時、まだ40代前半でしたが、さすがに40代はストレスを跳ね返すだけの体力や胆力が低下していたのかもしれません。
ストレスがもたらす体の変調は決して軽視できないものです。
なぜなら、命を縮める恐れがあるからです。
ストレスを巡っては、いろいろな研究が進んでいますが、2012年には、強いストレスが早死のリスクを高めるという研究結果も報告されています。(参考:ストレスが早死のリスクを高める研究結果)
近年の2012年の研究では、ストレスが健康に影響を与えると認識している群の死亡率が43%高まることが見いだされている。(出典:Wikipedia)
ストレスが起因する病は、なにもうつ病など心の病だけではありません。
厚生労働省が運営する、働く人のメンタルヘルスサイト「こころの耳」には、ストレス関連疾患が驚くほどたくさん紹介されています。
気管支喘息、狭心症,心筋梗塞、胃・十二指腸潰瘍,過敏性腸症候群,潰瘍性大腸炎,心因性嘔吐、糖尿病、アトピー性皮膚炎,円形脱毛症、心因性インポテンス、眼精疲労・・・・
まさに、ストレスは「万病のもと」なのです。
サラリーマンにとってストレスの根源とは?
しかし、怪我や骨折などとは違って、ストレスは外見的に分かりませんし、我慢すれば、そのうちなくなるだろうとも思いがちです。
しかし、放置は危険なのです。
私は自分の体調不調はストレスが原因だと感じ、そのストレスを除去に努めました。
ストレスを除去するには、ストレスの発生源を解明しなければいけません。
では、ストレスの原因とは何でしょうか?
経験的にサラリーマンは、次のような原因が考えられます。
- 会社の体質や嫌な仕事
- 嫌な上司や同僚など人間関係
- 経済的な不安
どれも簡単には除去できないものばかりです。
しかし、異動を通じて、嫌な仕事や上司、人間関係など、ストレスのもとを断ち切ることができるのではないかと考えました。
ストレスの根源を除去する方法
自分の会社や人間関係に失望したからといって、すぐに会社をやめるわけにもいきません。
しかし、異動によって、自分とは相容れない体質の人たちから離れることで、少しはストレスを減らすことができるはずです。
特に、出世コースと言われるセクションには、出世主義や利益主義がはびこっています。
そこから脱するだけでも、嫌な空気や人間関係から逃れることができました。
やりたくない仕事を命じられ、それがストレスになっている人が多いかもしれません。まず、異動を希望することが、自分自身の心身の危機を逃れる第一歩だと実感しています。
しかし、それでストレスが減ってハッピーかというと、そんなことはありません。
なおも元気の出ない憂鬱な状態は続きました。
では、どうしたのか?
次回は、私が心の病に陥る寸前に考えた次の一手について述べたいと思います。