主夫は稼ぎすぎると損をするのか?リタイア生活は税金や社会保険を考えて控えめに稼ぐことが重要だ

生活
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主夫と専業主婦は稼ぎ過ぎると損をする!

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妻から「稼ぎすぎないように注意してください」と言われた!

私は昨年、早期退職したあと、就職せず、主夫の道を選びました。

働かず、好きなことをしながら生活し、生活費は妻が稼ぐというのが「主夫」です。ちょうど専業主婦と立場は一緒です。

しかし、ただ遊んでいるのもつまらないので、ブログや投資などで自分の小遣い稼ぎがささやかな楽しみでもあります。

ところが、先日、妻から「あまり稼ぎすぎないようにね。逆に損してしまうから」と言われました。

奥さんから「もっと稼ぎなさい」と言われる男性が多いなかで、「あまり稼がないでください」と言われる男性はまだ少数派だとは思います。

ただ、最近は、政府が「1億総活躍時代」と銘打って女性の社会進出を奨励しています。このため、今後は、我が家のように、奥さんが外で働き、男性が早期リタイアして主夫になるケースが増えると思います。

しかし、専業主婦と同様、主夫も中途半端に稼ぐと逆に損してしまうのが、いまの日本の仕組みなのです。

今回は注意すべき「税金と社会保険の壁」について考えてみたいと思います。

税金は「103万円」と「150万円」の壁に注意が必要だ

私が専業主夫になって、メリットに感じているのは次の3点です。

  • 自分で税金を払う必要がない
  • 自分で年金保険料を払う必要がない
  • 自分で健康保険料を払う必要がない

低収入の主夫は税金だけでなく、社会保険料も支払う必要がないのがメリットです。もちろん、社会保険料を支払わなくても、妻の会社の健康保険証で病院に行けるし、国民年金も減額されることはありません。

ただ、注意すべきは稼ぎすぎないということです。

まずは税金から考えたいと思います。

最初に意識すべきなのは年収103万円の壁です。

年収が103万円を超えると、超えた額に対して所得税(5%~45%)の納税義務が生じます。

増えた所得に対する課税なので、夫婦の手取り収入がマイナスになる訳ではありません。

ただ、奥さんが会社から扶養手当を支給されている場合には、その要件に合わなくなる可能性があるので、くれぐれも確認することが重要です。

次に意識すべきなのは、年収150万円の壁です。

主夫の年収が150万円を超えると、奥さんの給料に対する「配偶者特別控除」が徐々になくなります。ただ、徐々に減額される方式なので、税金だけを考えると、世帯としては手取りがマイナスになることはありません。

年収が「103万円」や「150万円」を超えても、課税後に夫婦の手取りを合わせた収入が減ることにはなりませんが、奥さんが会社から支給されている扶養手当の減額or消滅や税金の「配偶者特別控除」減額が課題です。

ただ、手取り収入に最も影響を与えるのは、次に説明する社会保険料です。

収入次第では手取りが大きく減少する恐れがあるからです。

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主夫が最も注意したいのは社会保険料の壁

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社会保険は「106万円」と「130万円」の壁に注意が必要だ

社会保険料は「106万円」と「130万円」の壁があります。

まず、「106万円」の壁を考えてみます。

正社員が501人以上の一般的な企業でアルバイトした場合、年収が106万円以上になると、給料から厚生年金と健康保険の保険料が天引きされることになります。

例えば、月収10万円(年収120万円)の場合、厚生年金だけでも、以下の保険料が発生します。(厚生年金の保険料は会社と折半)

  • 厚生年金の保険料 98,000円×18.3%÷2=8967円

まあ、この程度なら仕方がありません。

次に、「130万円」の壁です。

年収が130万円を超えると、いよいよ自分で国民年金と国民健康保険に加入する必要が出てきます。

国民年金の保険料は次の通りです。

  • 国民年金保険料 月額16,340円(平成31年3月まで)→年間19万6080円

国民年金と国民健康保険の保険料を合わせると、年収130万円の人は約25万円の保険料を覚悟する必要があります。ということは、手取りは100万円程度になってしまいます。

年収100万円の人と年収130万円の人では、手取り収入はほぼ変わらないことになります。

なお、保険料計算は複雑なので詳しいことは社会保険庁や区市町村役場にお問い合わせください。

開業届を出して個人事業主という方法もある

主夫になって、どの程度の収入があると税金や社会保険料の負担が急増するのか考察してきました。

これまで分かったことは、主に次の3点です。

  • 「103万円」という税金の壁はあまり気にする必要はない
  • 「150万円」という税金の壁は配偶者特別控除が減額されるスタート地点
  • 社会保険は「130万円」の壁を超えると急激に負担が増える

日本の税制や社会保障は、130万円程度稼いだだけでも、結構な社会保険料や税金を支払う義務が生じる制度になっています。これでは、専業主婦がほどほどにしか働く気になれないのも分からないでもありません。

損得論でいえば、130万円を超えたあたりが最も割りに合わない感じがします。妻が「中途半端に稼がないでね」というのも理解できました。

ですから、主夫になって稼ぐなら、一気に300万円以上は稼がないとお得感がありませんね。そうでなければ、逆に、稼ぐことは考えず、ゆっくり生活するのも悪くないなと感じました。

ただ、最後に、妻が働き、自分はフリーランスとして個人事業主になった場合はどうか考えてみました。

個人事業主には「経費」が認められています。収入から経費を差引くことができるので、やり方次第では収入を圧縮することができます。

ですから、開業届を出して個人事業主になるのもひとつの方法かと思います。

とくに、青色申告者は「青色申告特別控除(最大65万円)」が認められているので、次の計算式よりも収入が低ければ、妻の扶養に入ることができるかもしれません。

  • 合計所得=38万円(基礎控除)+65万円(青色申告の場合)+経費

ただ、注意が必要なのは、収入の計算において経費を考慮に入れない健保組合もあるようです。

ですから、健保組合によく確認してから行動する必要があります。

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